第59話 「いま想像しうる一番遠いところの、もう2メートル先へ」
パンダです。今日はカクコンの応募 最終日。
参加者の皆様、作品の修正は終わりましたか?
パンダは、すでに修正に修正を加えて、およそ初稿の気配はどこにもない、というくらいに直しきったので。
もう直しません(笑)。あれが決定稿です。
いま、自分で読みなおしても、いいものになった、と思っています。
それはつまり、「ブレストが成功した一作だ」ということです。
★★★
ブレインストーミング、という言葉は、ビジネス上でよく使われます。
複数のスタッフが集まり、自由に発言する中で想像もしなかったような新しいアイディアを出していく手法です。
「自由に、何でも言っていい」というのがブレストの肝でありまして。
ブレスト参加者はお互いの意見をいったん丸呑みにして、そのうえで新しい意見を生み出していくことが成功のコツです。
そう。
どんな意見も、いったんは「丸呑み」する。ここが重要なのです。
パンダは去年のカクコン短編の参加作「さよなら僕らのロックスター」で、初めて下読みの力を知りました。
事前に読んでもらい、率直な意見をもらうことで流れの滞っているところを直し、ひっかかりを矯正します。
ただし、複数の意見をそのまま反映すると作品全体のバランスは崩れる。
だから次の段階で、いびつな部分も含めて作品を読み直し、自分が言いたいことを先鋭化していきます。
自分が言いたいこと、がわかれば。
推敲は終わったも同然です。
あとは技術的な修正を繰り返し、バランスを整え、一編のお話を完成させます。
そして「指摘点を丸呑みする」→「伝えたいことを先鋭化する」というプロセスにおいて、書き手の本質というものが、どうしようもなく、出てきます。
★★★
自分が何を書きたいのか、を分かっている書き手は、意外と少ない。
それは、自分の本質が分かっていないからだとパンダは考えています。
本質を知るには、ひとは自分自身を冷静に見なくてはなりません。
この作業はぶっちゃけ、つらいので(笑) 避けて通ろうとする人が多いんです。
自分のダメなところも、うすうす分かっているけれどスルーしてきた部分を正面から見て、受け入れる必要がある。
きっついプロセスですけど。ちょっとだけ、頑張ってみてほしいのです。
あなたは、あなたのままでいいのだから。
パンダの場合で言えば。
「仁志」という書き手の本質は良くも悪くも「
悲恋物には向いていません。何を書いても、最後は明るくなっちゃう。切ない恋物語は書けても、絶対的な悲恋は難しい。
三島由紀夫の「潮騒」は書けても細井和喜蔵の「女工哀史」は書けないわけです。あ、アレは一応ノンフィクションか(笑)。
ええと。「呪術廻戦」は書けるけど、「ぼくらの」は無理なんですよ。
伝わるかな、これ(笑)。
パンダは自分の本質を知りました。地獄の底の底まで下りて行って、たしかに見た。
地獄の最下層、で日が照っていました(笑)。だからもう、迷いはないです。いずれ世界が、コッチに寄せてくる(笑)。
みなさまも、そうですよ。
いま書いているものがうまく進まない、書きながら迷うことが多すぎる、という方は。
いちど、ご自分の本質をお考えになってみてください。
だいじょうぶ。
ひとりじゃない。
いつだって。パンダが一緒におります。
ともに。
いま想像しうる一番遠いところの、もう2メートル先まで行きましょう。
自分自身を連れて。
さて、明日はカクコン7で「水回り応援団」が追いかけた短編をまとめます。
あさっては長編ですよ。
あともう少し。カクコンを楽しみましょうね。
それでは今宵も。
おやすみなさい。
パンダより愛をこめて。
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