夜とあそぶ

りお しおり

夜とあそぶ

朝はおしゃべりだから嫌いだ

眩むような光の中で

かりそめの希望ばかりを謳って

その気にさせては突き放す


朝は傲慢だから嫌いだ

自分が正義だと信じて疑わず

眩い光が周りを振り落としていることにも

少しも気づかない


夜は無口だから好きだ

暗闇の中に潜む絶望も

静寂からわきあがる不安も

ありのままに抱きとめる


甘い嘘の夢に騙されて

途方に暮れる私に

ただ静かに夜は寄り添う


だから私は夜とあそぶ


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