月
あなたの温かい声を思い出す。
大好きな人。こんな夜でもあなたの事を想うと安心できる。
でも、だからこそ私に残された時間が憎い。
もっとあなたの傍にいたい。
心からこみ上げてくる悲しみと怒りが私を惨めにさせる。
みんなみたいに生きていたいよ。
学校にも行きたい、友達とお話したり、
買い物に行ったり、まだまだたくさんしたいことがあるの。
まだまだ生きていたいの。惨めになるとわかっていてもこれからの未来を考えずにはいられない。
私がいなくなってもみんなの日常は続く。私にはない時間がみんなにはある。
太陽....私がいなくなったら太陽はどう思うんだろう。
太陽には....太陽には....私の事覚えていてほしいな。そんな大きくなくていいから、太陽の心の中にそっと、そっと私がいてくればいいから。それだけでいいから、それだけで私はもうなにもいらないから。
涙が頬を伝う。心が抑えきれず弾ける、今まで我慢していたものが全て出てくる。
「やっぱり、もっと.....生きたいなぁ...」
暗い病室に泣き声がこだまする。
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