第11話 橘玲香は受験生の頃を少し語る


ついに祐樹くんと玲香さんが二人っきりになってしまった。

フラグ立つかもしれませんね、、、

まー半分冗談ですよ笑笑

けど、何か進展があるかもね……陰キャ主人公だけど。

というわけで続きをどうぞ!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


会議が終わり、祐樹と玲香は屋上に向かった。

屋上に着くと空は少し暗く、まだ夕日が残っていた。


「あの〜〜」


僕が声をかけようとすると、、


「私、考えたんです……」


「え?」


僕は疑問に思いながら玲香さんの顔を見るととても真剣な顔をしていた。

それを見て僕は真剣に聞いてあげようと思った。



「私は実は今までいろんなことを親にやってもらってて、正直、今まで勉強以外、何も知らなくて、中学の頃はひたすら勉強ばっかで、いつも遊んでみんなの姿を見て「いいなー」って思ってたりしてて、それで……受験が終わってやっと!って思って初めて自転車に乗ったんです!」



玲香は自分の気持ちを伝えながら、祐樹くんに近づきながら、語りかける。



「それで自転車ってすごいな〜て思ったんです!最初は乗るのが難しかったけど、1日練習したら、乗ることができて、勉強以外でこんな達成感を感じたことがなくて、本当に…本当に…嬉しくて、そんな時に自転車が壊れてしまって、、」



その言葉を聞き、祐樹は思い出す。

ああ、もしかして自転車が壊れた時って、、入学式前の、、



「それで初めてお父さんやお母さん以外の人に助けてもらって、なんていうか…その…胸ぎゅ〜てなって、、、」



「……う?」


今何か聞いてはいけないことを聞いたような・・・



「それで、なんか恩返しがしたいな〜て。で!考えたんですよ!ただ名前の呼び捨てじゃ、全然恩返しになってない!そう思ったんです。だから、改めて恩返しをさせてください!」



玲香さんは頭を下げた。

なるほどね、、つまり恩返しがしたくて屋上に来たと、、けどおかしいな?

俺は今、何か聞いてはいけないことを聞いたような・・まいっか!


「これ、受け取ってください!」


すると玲香の懐から札束が・・・


「え……」


「どうぞ!」


「帰ります、、」


僕はそのまま屋上の扉に向かう。


「待ってください!」


祐樹くんの制服を引っ張る。


「いや、現金なんていらないし」


そういえば前もこんなくだりをやった気がするんだが・・・きっと気のせいだろう。


「でしたら、私の気持ちはどうすればいいんですか!」


「いや、、」


「私のこの……あれ?なんか急に顔が熱く、、」


なぜか、玲香の頬が赤くなる、まるで恋する乙女の顔のように。

これはまずい!僕はそう思った。


「わかった!じゃあ、僕とお友達になろう!」


「お友達?」


「そう!お友達、、これが恩返しってことで。ね?」


玲香は少し考える顔つきになり、、


「わかりました。では改めて祐樹くんこれからよろしくね!」


「うん、よろしく玲香さん」


ふぅ〜理解が早くて助かる、、ただでさえ早く帰りたいのに・・・

そう思っていると玲香の頬がふっくらと膨らんでいたことに気づいた。


「どうした?」


「な・ま・え!」


「あ、、ゴホンッ、、れい…か」


僕は恥ずかしそうにしながら玲香の名前を呼んだ。

もはや、第三者から見たら恋人同士に見えるのでは?と少し思った。


「うん!じゃあ一緒に帰ろうか!」


「ええ、一緒にかえ、、、」


「いくよ!」


玲香は祐樹くんの手を握って屋上を出た。

玲香さんって結構、あれだね、大胆だ・・・

僕はその時、諦めた。

初めて、女子と二人で帰ったが、正直あまり記憶にない。

ただでさえあの時すでに疲れていたのに、その後にあの濃いお話を聞いて、すでに脳はフリーズ状態。

陰キャはなるべく体力を使いたくない生き物だ。

しかし、今日はすごく体力を使ったため、祐樹はすでに体力の限界だった。

玲香さんとは途中の分かれ道で分かれ、僕は家に帰った。

僕が家の扉を開けると、玄関の近くには妹の藍がいた。


「ただいま…」

「おかえり…今日は遅かったね、お兄ちゃん」

「藍、お母さんに言っておいてくれ、今日の夜ご飯が入れないって」

「え、、どうしたの?」

「俺は自分の部屋で……寝る」


そのまま僕は自分の部屋に向かった。


「お兄ちゃん……大丈夫かな?」


その時の妹の顔はとても心配な顔になっていた。

僕はそのままベットに寝転んだ。


「あー明日学校行きたくないな、、どうしてこうなっちまうんだよ……」

そんな後悔を感じながら、祐樹は眠りについた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ある女子の部屋。

「やっぱり、この人しかいない、可能性のある人に全員、聞いたけど、みんな知らないっていうし……」

彼女は一枚の写真を握りしめる。

「私の黒歴史の写真を早く回収しないと、、じゃないと……」

その写真には祐樹の姿が映されていた。


・・・・・・・


今回は少し短く書きました。

なかなか難しいですね、ラブコメ書くの。

正直、今回のお話書くのにすごく時間がかかりました。

短いのに、、お恥ずかしい限りです。

読んだ感想などコメントしてくださると嬉しいです。


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