第10話 部活に入れないなんて聞いてない!(会議編②)
学校に組長の姉弟がいるって不思議ですよね。
美波先生っているじゃないですか、、実は最初は男設定だったんですよ!
なんで女になったかというと、気づいたら口調が女子になってたから、、
意外でしょ!
では会議編②どうぞ!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
美波先生は丁寧に委員長の仕事内容や役割の説明を始めた。
「今から委員長の仕事について話すから、しっかり聞いてとけよ、、
もし、「仕事がわかりません」って聞いてきたら、わかってるよな?」
美波先生のその笑顔はみんなに『はい』と言わせた。
それほどまでの圧を僕たちは感じた。
「よし、まず知っていると思うが、委員長と言っても他の学校とは少し役割が違う。うちの学校では委員長は1年間やってもらうルールになっている。
それはみんな知っているな・・・」
一人を除いてみんなが頷いた。
え・・そうなの?
知らなかったのは祐樹だけだった。
・・・そんなこと聞いていないんだが・・・
僕は心の中で絶望した。
ただでさえ委員長をやりたくなかったのに、1年間?つまり一年生の間、ずっと?無理無理無理!絶対無理!こんな周りが陽キャだらけなんて絶対無理!
やばい、意識したら、気持ち悪く・・・
「おい、祐樹?だっけ、大丈夫か具合が悪そうだが・・・」
「大丈夫です」
・・・とりあえず、今日はこの場を乗り切って、家に帰ってから考えよう・・・
「そうか、じゃあ説明の続きをするぞ、でだ、委員長の主な仕事は学期ごとにある委員長会議の日にその学期ごとのクラスの様子や授業態度、放課の過ごし方の報告だ。大変だと思うが頑張ってくれ。仕事は基本これだけだから、気軽にやっていけばすぐなれる、問題は役割の方だ。」
みんな頭の上に『?』のマークを浮かべた。
「委員長の役割はみんなを率いていくこと、、そしてこの学校ではそれが評価に入る!つまり!君たちの頑張り次第で!『私の給料が上がる!!!』だ!」
みんなは美波先生のことを死んだ魚の目で見つめた。
「なんだその目は、いいじゃないか!それにその評価次第で君たちの進路に大きく貢献できる!winwinwじゃないか」
それは確かにそうだとみんなは思う。
突然、奈々が席を立った。
「話は終わりですか?」
「いやもう一つある、、それは委員長は『部活』に入れん」
「え、、、本当ですか?」
「本当だぞ、劉虞字」
「・・しかし、そんなこと、どこにも」
奈々さんは生徒手帳をペラペラとめくり確認する。
「今年から決まったんだ」
劉虞字奈々はそのとき死んだ魚の目をしていた。
「奈々姉さん!大丈夫?」
「そんなにショックなのか?」
その言葉はもちろん、祐樹も聞いていた。
・・・え、、今なんて言った?部活、入れない?ううう・・・
「嘘だ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
その声は高校全土に響き渡った。
「おい、うるさいぞ!祐樹!」
「部活に入れない、、、、」
祐樹は椅子から落ちて膝をつき、力尽きた。
「祐樹くん!大丈夫?」
すぐに駆け寄ったのは玲香さんだった。
「安心しろ、部活は入れないが、委員長だけの合宿と色々ある、人によっては部活よりも楽しいかもしれん」
その言葉を祐樹と奈々さんが聞くと、祐樹は立派に立ち上がり、奈々さんは目の輝きを取り戻した。
『なら、許します』
二人の声はぴったり重なった。
「お前ら、めんどくさいな、じゃあ、今回の委員長会議はここまでだ。もう外も暗いから、早く帰るんだぞ」
時刻5時30分・第一回委員長会議が終わった。
みんなが次々と会議室から出ていくなか、僕も出ようとすると、後ろから話しかけられた。
「祐樹くん、ちょっといい?」
僕は後ろを振り向くと、話しかけてきたのは奈々さんだった。
「なんですか?奈々さん」
「呼び捨てでいいよ、よかったら今度、ゆっくりお茶でもしながら話さない?」
「え?」
奈々さんはゆっくり近づき、僕の耳元で囁く。
「私たちってなんか近いものがあると思わない?」
僕はすぐに奈々さんから離れた。
「ひどいな、避けるなんて、まいいけど、じゃあ返事待ってるね」
そのまま奈々さんとその後ろについていく斎は会議室から出ていった。
内心驚きながらも、自分の頭はもう帰ることでいっぱいだったので帰ろうとすると、後ろから気配を感じた。
「祐樹くん、、まさかこのまま帰るなんて言わないよね?」
僕はゆっくりと後ろを向く。
「約束したよね、今日の会議室に向かう途中に・・・・」
「あ、、」
・・・『会議が終わった後、じっくり話しましょうね』・・・
思い出したーーーー!!
そういえば、そんな約束、、うん?したっけ?あれ?
けど、あの笑顔、可愛いけどなんか、、殺気を感じる。
「わかりました」
「じゃあ、屋上行こっか」
「…はい」
僕はそのまま屋上に向かった。
俺の陰キャ高校生活どうなっちまうんだよ!!!!!!!!
・・・・・・・
会議編終了です。
いやー嫉妬って怖いですよ。
それにしても自分で書いてて、この陰キャ羨ましいと思っちゃいますね。
帰りたいのに帰れないって状況はよくあると思うんですよ。
もちろん、別パターンでね。
読んだ感想など、コメントしてくださると嬉しいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます