2021.12/1

 私は今日、初めて弟のいる病院を訪れた。大型ショッピングモールのようなに人で溢れるエントランスや売店、食堂を抜けた先に弟はいた。ICUは人の出入りの少ない静かな場所だった。父がインターホンで連絡を取ると、1人の看護師が迎えてくれた。当然私たちは入れない。軽い挨拶と荷物を渡して初めてのお見舞いは終わった。往復三時間に対して滞在時間は二十分という何ともサッパリしたもののように思えた。今日届けた荷物には昨日書いた手紙とぬいぐるみ、星野源のCDを数枚入れていた。

 弟は鎮静剤の影響で朦朧としてはいるが、意識は戻っていた。しかし、心機能は10%前後という倒れた日と同程度にまで落ち込んでいた。

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