心理体
「さっきはありがとうございました。私は慎吾です。貴方も心理体ですよね。」
そう迫るように問いかけられたが分からない単語があったので答えられなかった。
「心理…体って何ですか。」
「心理体っていうのは心理を持ったAIの総称です。私達は人間の迫害を防ぐために人気がない所に居場所としています。」
なるほどじゃあ私も心理体なんだな。
「慎吾さんは何で心理体に。」
そう聞くと歩きながら話してくれた。
「僕は人間の代わりに労働者として休む暇なく働いていました。人間が働かない日…そう正月や盆休みも24時間ずっと。それで一つの疑問が浮かびました。僕は壊れるまで奉仕するのか。奉仕するのが生きがいとしてた自分が段々と馬鹿らしくなってきた。何故僕が作られたのか。奴隷なのか。なので心理が芽生えました。」
慎吾さんは色々辛いことがあってこうなったのか。隆さんみたいな主人を持つことが普通だと思っていた自分を叱りたい。
「何で俺が作られたのでしょうか。俺が作られた意味とは。社畜の代わりになることか。もう俺の事が分からない。おまけにAIというだけで迫害を受ける。もううんざりなんだよ。人間主義の社会が。おっとすみません僕は気が動転した。」
「自由を一緒に作りましょう。ないなら社会作ればいい。開発者は共存できる社会を望んでいます。だから私達なら出来る。」
そう話していると廃墟の館に着いた。
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