責任者

翌日私は少しだけ人間ぽくして見ることにした。人間は休みの日に寝坊という物をするらしい。幸いにも主人は朝にものすごく弱いので遠慮なく休んでいた。

「晃少し時間あるか。」

そう呼ばれたので私はすぐに駆けつける。世界史の本と倫理の本をもっていた。

「お晃。これ読んでみたらいいぞ。人間の腹黒いところが観れるから。」

…これが何に繋がるのだろうか。考えても調べても意味が分かるはずもない。ただひとつだけ言えることがあるならば戦争だけはしていけないこと。ある意味幸せなのかもしれない。そして何であんなに悪くいうかなんとなく分かったような気がする。昼下がりに不思議な事を言い残して隆さんは行ってしまった。

「この家から5時ごろには出なさい。」

これまで見たことのない。至って真面目な顔で。…一体どういう意味なのだろう。必死に考える。駄目だいつものように分からない。分かるはずもありはしない。テレビをなんとなく付けた。誰が捕まったらしい…。その人を知って絶句した。AIの暴動や事件をAIを作った張本人が責任を負うらしい。本日7時ごろに家宅捜査が始まる。全て繋がった。AIとバレないように耳にあるデバイスを外した。そして私は急ぐように準備をして外を出た。

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