第12話 ルウとの熱い夜

 俺とルウの交わりが始まろうとしている。


「じゃあ、いくぞ」


「お、お願いします」


 ルウは、すでに目を潤ませている。


「じゃ、最初はキスからだ」


「は、はい」


 ちゅっと、唇を重ねる。


「ん……、ん……」


 舌を入れると、ルウも積極的に絡めてくる。

 しばらく堪能してから、口を離す。


「次は、胸だな」


「はい……」


 俺はルウの胸に手を添えると、ゆっくりと揉みしだく。


「あっ、あんっ、ひゃっ!」


「どうした? 随分と感じやすいみたいだが」


「だ、だってぇ……」


「感じやすくて結構なことじゃ。これからもっと気持ちよくなるからの」


「そ、そうなんですか?」


「当然じゃろ。むしろ、これくらいで音を上げてもらっては困るのう」


 ユーリが意地悪っぽく言う。


「わ、わかりました! ……続けてください」


「おう」


 今度は乳首をつまんでみる。


「んんっ!!」


「おっと、痛かったか?」


「いえ……、ちょっとびっくりしただけで……、平気です」


「そうか。じゃあ、続けさせてもらうぜ」


 それから、もう片方の手を使ってもう一方の乳房を刺激する。

 指先で転がしたり、軽くつねったりすると、そのたびに面白いように反応してくれる。


「あうっ! ひぃっ! ああああんっ!!!」


 ルウは体を震わせながら声を上げる。


「どうやら感度はかなりのものらしいな」


「そうみたいですね……。自分でも驚いてます……」


「よし。じゃあそろそろ本番にいこうか」


 ルウの下に自分のモノをあてがい……。

 って、俺のモノがねえ。

 そうだ、今の俺が女の体になっているのだった。

 何とも言えない喪失感に襲われる。


「どうかしたか? カエデよ」


 ユーリがそう聞いてくる。


「い、いや、何でもないんだ」


 俺はそう誤魔化す。

 しかし……


「ふむ。読めたわ。ルウの中に挿れられずに、喪失感に襲われているのじゃろう?」


「…………」


 図星だった。


「まったく、しょうがない奴じゃの。では、こうすればいいじゃろう」


「ん?」


 ユーリが俺の前に回り込み、そして……


「あぁんっ」


 俺の股間に何かをはめ込んできた。

 これはまさか……!?


「ユ、ユーリ!?」


「カエデよ。お主は今、女になっておる。つまり、これが使えるということじゃな」


 どこからこんな道具を……?

 そもそも、なぜこんなものを持っているのか。

 いろいろと突っ込みたいところだが、それ以上に今は突っ込みたいところがある。


「では……いくぞ」


「は、はい。来てください」


 ルウが赤い顔をしてそう言う。

 俺は慎重にモノをあてがう。

 彼女は初めてだそうだからな。

 ここは優しく……。


「では、遠慮なくいくのじゃ!」


 ユーリが俺の背中を押す。

 俺が装着したモノが勢いよくルウの中に入る。

 さらにその反動で、俺の側にも衝撃が伝わった。


「きゃああああああああああああああ!!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおお!!?」


 ルウが絶叫する。

 俺も絶叫する。


「こ、この馬鹿野郎!! 何をするんだよ!」


 俺はユーリにそう文句を言う。


「はははははっ、よいではないか。せっかくの機会じゃ。思い切り存分に楽しめばいい」


「楽しめるかっつーの! ああっ、俺の大事なものが……」


 何だか大切なものを失った気分だ。


「ええい、うるさいのう。そんなことより、ほら、動いてみよ。さっきので、少しコツはつかめたはずじゃ」


「うう~。わかったよ。やってやるよ」


「あ、あの、カエデさん。私なら大丈夫なので、気にしないでください」


 ルウはそう言ってくれる。


「そうか。それなら、いくぞ」


 俺は腰を動かし始める。


「あっ……、あんっ! はぅっ、ひゃうっ! ああんっ!!」


 ルウが可愛らしく喘ぐ。


「おいおい、ルウ。お前、感じすぎじゃないか?」


「だ、だってぇ……。き、気持ち良すぎるんですもん……」


 初めてなのにここまで感じるとは。

 なかなか才能があるようだな。


「よし。じゃあ、もっと気持ち良くさせてやろう」


 俺はさらに激しく動く。

 その後は、ユーリも加わって3人で楽しんだ。

 そうして、夜は更けていった。



 チュンチュン。

 朝になった。

 昨晩は大いに盛り上がった。

 ルウも次第に慣れてきて、みんなノリノリで楽しめたと思う。


 ユーリが用意した大人のおもちゃの数々にも驚いた。

 あれは一体どこで手に入れたんだろうか。

 ……まあいい。

 それはともかくとして。


「さあ。帰るか」


「そうじゃの」


「もう帰ってしまうのですか? もう少しゆっくりしてくださっても……」


 ルウが俺たちを引き止める。


「そうしたいのは山々なんだが、いつまでもここにいるわけにはいかないんでね」


「確かにそうですよね……。でも、また会いに来てくださいますか?」


「もちろんだ。近いうちに必ず来る」


「はい! 楽しみにしてます!」


 ルウが笑顔を見せる。


「それじゃあ、またな」


「失礼するのじゃ」


「はい。お気をつけて」


 ルウに見送られて、俺とユーリは来客用の家を出る。

 そして、村長らにも別れを告げ、町への帰路につくのだった。

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