第4話
街の街路樹は春になりつつあり、蕾が鈴なりに実っている。ほんのりと温度を感じて季節が移り変わっていく様子を、身を纏う空気から感じ取る。
メッセージの返信があったのは翌日。
「誕生日は楽しく過ごせた?」
「はい。」
それから2年の空白があったことが嘘のように毎日メッセージのやりとりは続き、薫と駆は翌週の週末に会う約束をした。
緊張と高揚と僅かだけと確かな幸福感を抱えて薫は駆に会いに行った。
待ち合わせはデートにぴったりなレストランの店先。車から降りて2年ぶりの再会をする。
2年前に感じた畏怖は無くなり、緊張と高揚と安心感に変わっていたことを薫は自然と受け入れていた。
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