025 矛盾対決

オレはロンギヌスでガラハッドを攻撃、それをヤツはサザンクロスで防ぐと衝撃波が広がる。その隙を付いてアグラヴィンがダーインスレイヴでオレの頭を狙ってきた。

紙一重でそれを交わすが、鎖がロンギヌスに巻き付く。


「ハッ!狙いはこっちだ!!バカが!!」


アグラヴィンが鎖を引き寄せ、オレの手からロンギヌスを取り上げる。

オレは一旦2人から距離を取る。


そこにエンジュが刀を抜いてオレの隣に立つ。


「大丈夫か!ラウト!私も参戦する!!」


「…ああ、大丈夫だ」


アグラヴィンとガラハッドはロンギヌスを持ち、こちらを見てニヤニヤと笑う。


「何が大丈夫だ?この魔法具はパーシヴァルの物だ、あいつにしか操れない。取り返得させてもらったぞ」


「さっきの威勢はどうした!!ハハハハどうせ、パーシヴァルの寝ている隙を付いて奪ったとかそんなところだろ!」


2人はオレを嘲笑う。


「悪いな、今はロンギヌスの持ち主はオレなんだ…」


オレは幻影でアグラヴィンが持つロンギヌスを消して、手のひらに作った幻影から、ロンギヌスを取り出す。


「な!!?」


「はぁああ!?い、今のはなんだ!!??」


手から消えたロンギヌスを探して居る。そして、オレの手にロンギヌスが戻っている所をみて驚愕していた。


「い、今どうやった!!!なんだその技は!!!!!」


そういわれても、オレ自身よくわかっていないんだよな。オレはロンギヌスを持ち、構える。


「次は本気で行かせてもらう…」


「うぐっ…!!その生意気な減らず口を言えなくしてやる!!!」


ガラハッドがサザンクロスを構えて体当たりをしてくる。

白い光が盾に集中して集まり、光り輝く。


「くらえ!!俺の最強魔法、『裁きの聖十盾グラウンド・クロス』!!!」


ガラハッドは魔法を発動させる。

それに対しオレはロンギヌスを構えて『神槍の閃きディバイン・ストライク』を発動させる。

ロンギヌスを中心に激しい光と衝撃波を発し、力強く踏み込む。


一瞬でガラハッドの元まで飛んで行き、サザンクロスとロンギヌスがぶつかる。


ーグゴオオオオオオオオン!!!!!


とてつもない大きな衝撃派が辺りを広がり、火花が散り光が瞬く。


「ふん!!どうだ!!!貴様の攻撃なぞ取るに足らん!!!」


ガラハッドが先に口を開く。

ロンギヌスはサザンクロスを貫くことは無かった。


「もう一撃、喰らわしてやる!!」


ガラハッドがそういった瞬間。


「そう来ると思ったよ…」


オレはサザンクロスに手を触れる。

そして。


「『幻影の強奪者ファントム・オブ・ロバリー』!!」


紫色に鈍く光りながらサザンクロスは幻影となって消えていく。


「なっ!!?…なんだと!!!??」


「もともと貫く気なんてない、ここまで近づければよかったんだ」


完全にガラハッドの手からサザンクロスが消えて、ガラハッドは後ろに倒れて尻もちをついてしまう。

その後ろからアグラヴィンが走って来ていた。


「貴様!いったい何をしたあああ!!!『漆黒の封印シャドウ・ジーゲル』!!!」


ダーインスレイヴをブンブンと振り回し、投げ飛ばす。その影から鎖が出現し、オレに向かって飛んでくる。

すかさず、幻影からサザンクロスを取り出して地面に突き立てる。目をつむり、魔法具の使える魔法が頭に浮かんでくる。


「『鉄壁の聖十字ヴァント・グランテ』!!」


光の壁が身体を多い、鎖がぶつかるが、跳ね返る。四方八方に飛び散っていく鎖。

街の住民の近くの壁や地面に鎖が当たる。


1人の少女の元にも鎖が飛んでいく。


「あぶないー!!」


レシアが少女を抱きかかえて地面に伏せる。鎖は2人のすぐ傍をかすり、地面に突き刺さる。


「だ、大丈夫?」


「う、うん。ありがとう。おねぇちゃん…!」


「ミア!!よかったぁああ!!あ、ありがとうございます!!」


少女の母親が駆け寄り、レシアにお礼を言う。

アグラヴィンが鎖を手繰り寄せる。


「くそ!!!何故サザンクロスを使える!!」


街の住民驚きながら、怒りをアグラヴィンに向ける。「あ、危ないじゃないか!!!」「な、なんだいまの!!子供を巻き込むつもりか!!」


「うるさい!!黙れ!!愚民どもおおおお!!!!」


そう言ったのはガラハッド、オレのサザンクロスを見ながら怒りをあらわにする。


「どんな技を使ったかはしらんが、しょせんはまがい物だ!!アグラヴィン!!何してる!はやくやってしまえ!!!」


「お、おう!任せろ!!」


ダーインスレイヴの魔法でまたオレに攻撃してくる。またサザンクロスで弾いて周りに被害が及ぶとマズイ。

オレは幻影でサザンクロスを消すと、走って鎖を交わしていく。


しかし、影の鎖はあらゆる場所に突き刺さる。


―ガシッン!


エンジュの刀に鎖が巻き付く。


「くっ!厄介だ!…本体を叩かなければ!」


エンジュは刀に手を添えて魔法を発動させる。


「『炎烈剣フレイムスラッシュ』!!」


影で作られた鎖を断ち切り、エンジュはアグラヴィンに向かっていく。

刀を振りかぶり、アグラヴィンに攻撃をする。


―ガシッン!


アグラヴィンの持つ鎖とエンジュの刀がぶつかり、火花を散らす。


「くっ小癪な!!邪魔するな!!!女!」


「ラウト!!今だ!!」


オレは鎖を交わしながら幻影からロンギヌスを抜き、アグラヴィンに投げつける。


「くそっ!?なめるな!!」


「『竜殺しの突きドラグニティ・ランス』!!!」


黒い稲妻を纏いながら飛んだロンギヌスをアグラヴィンはダーインスレイヴの鎖で防ぐ。


―バァン!!!!


しかし、その威力にアグラヴィンが吹っ飛び、よろける。


「ア、アグラヴィン!!」


ガラハッドがアグラヴィンの元へ駆け寄る。


「な、なんともない!この程度!!俺のダーインスレイヴの真の力をみせやる…!!」


「ふふ、ああ…やってやれ!思い知らせろ!!」


アグラヴィンは立ち上がると、鎖を手に持ち構えた。


「ハアアアアアアアアアアア!!!!俺を舐めるなよぉおおお『憤怒の黒鎖エルガー・ダークチェイン』!!」


そう言う鎖の中心から巨大な鎖が何本も出現しうねりを上げだす。

周りの民家や、地面を削りながらオレ目掛けて勢いよく向かってきた。


「な、なんだこれは、さっきまでの鎖の大きさとは比較にならないぞ!」


エンジュが言う。鎖は周りの住民まで巻き込んでいた。「う、うあああああ!たすけてくれーー!」「きゃああああ!!」住民の悲鳴が聞こえる。


「ハハハハ!!!これで、お終いだ!!!ゴミ野郎!!!!」


ガラハッドが叫ぶ。

オレは幻影から武器を取り出す構えをした。

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