のんびり異世界日記

田島久護

7月31日 洞窟で目覚める。

 朝だ、と思って目を開けると部屋ではない空間が見える。

やっと夏休みを迎えて数日が経ち、家族で海水浴に行った。


旅館に泊まる予定は無かったが、俺が寝てしまい両親が泊まりに

変更して寝かせてくれたのかもしれない。

そう思ってもう一度眠るべく寝返りを打つと、目の前に小型でカートゥーン調の

パンダが歯を見せて笑っていた。


驚きのあまり悲鳴を上げてベッドから転げ落ちる。とても痛い。

落ちたのはゴツゴツした土の上で、周り見ると採掘中の洞穴の中らしく所々に

梁があり松明が置かれていた。その中に不自然に置かれた豪華なベッドは違和感ありまくりだ。


どういうシチュエ―ションなのかわけがわからない。

自分が来ている服を確認して見ると学生服のまま。どういう夢なんだこれは。

学校は好きでも嫌いでも無いが、やっと解放されて長期の休みがとれて喜んでいたはずだ。無意識のうちに学校がとてつもなく好きになっていたのか?


確認のために体を触っているが、感覚があるので夢ではないようだ。

改めて前を見ると小型パンダはベッドメイキングをした後で何も言わずに去って行った。


自分の頬を抓っても痛いだけで目が覚めない。取り合えずどうしようもないのでもう一度寝ることにした。

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