第2話
こんな噂話を聞いたことはないだろうか。
夢の中で死ぬと現実の世界でも死んでしまう。
こんな子供が信じるような噂話を信じているだろうか。まあ、こんな噂話はどうでもよくなっていくモノだ。
そもそも、なんでこんな噂話が流行るのか。それはきっと、誰もが夢の中で死ぬ直前に目を覚まし、夢の中で死を経験できないからだ。
あのままでは夢の中で死ぬかもしれない。だから、そのまま死んでしまえば、本当に死んでしまうのだと勘違いするのだろう。
はっきりと言って、しょうもない。本当にどうでもいい。
こんなのは子供しか信じないだろう。
でも、想像力の豊かな子供らしい噂話だ。
夢と現実が曖昧な子供は見聞きしたことを現実だと勘違いしてしまう傾向がある。
本当に死ぬかもしれない、と思ったことを、本当に死んでしまう、と勘違いすることがあるのだ。
だから、それを勘違いした子供が人伝に間違いを広げていく。
だから、夢の中で死ぬと現実の世界でも死んでしまう、そんな噂話が流行るのだ。
こんなのは夢と現実の区別のついた大人にはしょうもないこととして、どうでもよく思えるだろう。
実際、僕にとってもどうでもいいことだ。
この噂話に首を突っ込むのなら、一言だけ言いたいことあるのだ。
夢の中で死んでも、現実の世界では死なない。
僕が断言できる理由を君達ならわかってくれるのではないだろうか。
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