2014年4月18日(金)
2014年4月18日(金)
「うあー……」
ちょっと落ち込むことがあって、デスクに突っ伏していた。
「どしたの?」
うにゅほが俺の顔を覗き込む。
目を合わせたくなくて、そっぽを向いた。
「……言いたくない」
「そっか」
ぽす。
ソファに腰を下ろす気配がした。
「──…………」
「──…………」
ちら。
うにゅほの様子を窺うと、目が合った。
「──…………」
静かに微笑みを浮かべている。
ああ、母性。
「……慰めてください」
「はい」
うにゅほがぽんぽんと膝を叩く。
導かれるまま、ふとももに頭を乗せると、体温の低い手のひらが額に乗せられた。
「どうしたの?」
「言いたくない」
「そか」
ちいさな手が俺の両目を覆い隠す。
「──…………」
目を閉じた。
ああ、俺はいま、甘やかされている。
情けないことこの上ないが、たまにはいいだろう。
いいはずだ。
なんだっていいや。
そうして横になっていると、いつしか気分も晴れてきた。
「……ありがとう」
小声で礼を言うと、
「うん」
うにゅほは、穏やかに頷いてみせた。
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