名もなきおとぎ話の欠片を抱え、少年は途方に暮れていた
果てしない青の道が続いている。
ふるい地図を広げたが、肝心な情報が記されていなかった。どこへたどり着くのかもわからない。
白いトランクケースが重みを増す。月食堂の主から預かった魔法の品だ。
一日にひとつ、物語がうまれると云う。
名もなきおとぎ話の欠片を抱え、少年は途方に暮れていた。
2022/12/8
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