さあ、そろそろ店仕舞いだ。灯りの消えた通路で、僕は目を覚ました

さあ、そろそろ店仕舞いだ。灯りの消えた通路で、僕は目を覚ました。

「お前、今までどこへ行っていたんだ」

兄の手が冷え切った僕の頬を包み込む。

「鉱石倶楽部だよ。其処に、」

視線を巡らせても、ふるい木製の扉は見当たらない。夢を見ていたのだろうか。僕の手の中で小さな試験管が淡い光を放った。


2022/2/13

鉱石倶楽部

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