"怪異に取り憑かれた女の子のお噺"

白猫

第一章 "変わった女の子の可笑しなお噺"

彼女は極普通の家庭で両親からも愛情をしっかりと与えられていた普通の女の子だと傍から見れば"極普通の女の子"なのだが、彼女が"狂い始めた"のは5〜6歳の時からである。

突然、彼女は虫を捕まえて解体して調べるようになった、嗚呼、ここから彼女は狂気に飲み込まれていってしまった…それからというものの、彼女は飽きもせず、来る日来る日も虫を家にあった鋏等の刃物を使って医者ごっこという形で虫の命の糸はいとも容易く、切り捨てられる。彼女は切り終わったその骸を眺めては満足したように奇妙なほどの満面の笑みを浮かべた。切ったりして中身を調べることをするという"可笑しいな子供"になってしまったが、その理由を彼女は笑顔で両親にこう伝えたそうだ。

「楽しいから。」

という至極単純な理由のみで、虫や小動物の命を無為にして己の欲を満たしていった。彼女の両親はそれを子供故の"無邪気さだ"というに捉えていた為停めようとすることは無かったが、ドンドンエスカレートしていき、小動物では飽き足らずに野良猫等を魚等を解剖するまでの狂気さを育ててしまったが、彼女が7歳になるとその奇行がパタリと止まった。

その理由は彼女の興味が、日本妖怪に移ったからである。

小学生になって初めて図書館に入った時に最初に目を奪われたのが、日本妖怪図鑑であり、その本の内容を全て覚えるまでの興味を持った。

そんな彼女に転機が訪れたのだ、それは"呪物"との初対面だった。

彼女が12際になる頃に、祖父が亡くなってしまい、葬式が終わった次の日に、両親よりも先に祖父の蔵に入っては、彼女は初めて入った筈なのに、蔵の奥底に何かに導かれる様に歩き進めていったのだ。

そして、とある木箱を彼女は発見した。

彼女は思わず、その蓋を開けて、中に入っていた呪物を見ては「綺麗…」と呟くか。それは少しだけ太陽の光が跳ね返っていて鎌の部分が妖しく光っていて彼女は居ても立っても居らず、それに触ってしまった。それに触れた直後の記憶は無くなっているものの、次に彼女が目を覚ました時には、腰を抜かしている両親と蔵の中にあった全ての物が鎌で切り裂かれたような傷が入っていて、入る時には大の大人でも、ひっくり返そうにもない重たそうな骨董品までひっくり返されており、彼女の左手には触れただのそれが握られていた。いつの間にか自分で握っていたのかと思えば、それは彼女の手から離れようとせずにくっ付いた状態で、彼女が力ずくで引き剥がそうとしていると、親が心配してやってきた声を聞き取るとそれはいくら剥がそうともしていたそれがポロっと簡単に離れた。彼女は其の状況を両親に聞いたが、両親は何も見ていないの一点張りだった為に彼女は自分の怪異が何なのか分からなかった。

其れからと言うものの、その木箱は彼女の側から離れない為に、リュックサックで一何時も、持ち歩く理由が生まれた。彼女が、後に怪異という力であり、その腕が、呪物という物であり、12歳の時に起こった怪事件の原因が彼女の怪異であることを知ったのは、15歳の時である。

とある冬の寒い日に百鬼夜行のメンバーの人物の力を初めて見た彼女は其の人物の力に興味を惹かれて其の人物に近付いては質問しては其の人物は優しく、彼女に色々な事を教えてくれた。

"百鬼夜行"その組織はかつてこの世に生きた妖怪達を全て蘇らせ、この世界を人間ではなく妖怪に支配させようと目論んでいて、其の人物はメンバーである事、この力は"怪異"という物であり、其の人物が持っていた物は呪物という物であり、彼女にも"鎌鼬"の怪異と呪物を持っていることを教えてくれた。

彼女は幼い時から妖怪に興味があった、そんな噺を聞いた彼女はこう思った。

『あの…あの図鑑でしか見られてこなかった妖怪を生で見られるってこと…!?な、何て素敵な事なんだろう!!是非とも其れを実現させたい!!この世を妖怪が支配するんだったら何て素晴らしい世の中になるんだろう…!』

彼女は『私も協力させて下さい!お願いします!』其の人物にそう伝えて、百鬼夜行に入れて貰えるに入団を希望したのだ。それからは転々表紙でことが進み彼女は百鬼夜行のメンバーの一人になることが出来た。

最初のうちは誰もが人を殺すことを躊躇うはずなのだが…彼女は"楽しんでいた"のだ其の状況を。普通の人間…否、彼女は"狂っていたのだ"そう、幼いころの"狂気"が、またもや、彼女の心に現れたのだろう。切り刻むこと、血の匂い、人の叫び声。全てが彼女にはとても刺激的で楽しいと思えること何だろう。

嗚呼、この女の子の最後はどうなるだろうかは、別のお話…

第1章 変わった女の子の可笑しなお噺〜終〜

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