第2話 犬神様の神通力

「犬神様ただいまー」

私が帰宅すると犬神様はお出迎えしてくれた。


「あーおう」

犬神様は基本犬だった。


「わんわん」

なので一日最低でも二回の散歩は欠かせない。


「わかったわかった」

私は普段着に着替えてライトやら防犯ブザーやら持って散歩に行く。


「だから断ったのに」

そう言うと犬神様は不思議そうに首をかしげた。


「私が自宅勤務だったらいいのにねえ」

しかし我社は自宅勤務絶対反対派が居てそうはならないのだ。


「わん!」

犬神様が元気よく吠えた。


翌日、いきなりクリエイター職の自宅勤務が可能になった。


「いろいろあったみたいだよ」

同僚はそう言ってたがよく分からん。


とりあえずこれで犬神様の散歩には困らなくなった。

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