第10話 ~泣~
僕は野良だ
好きに懐いて
好きに逃げる
僕は今
怒りながら歩いている
なんでかって
主様と喧嘩したから
主様のおうちに行ったら
珍しくゴハンをくれた
でも僕が苦手なもので
少ししか食べられなかった
そしたら主様
急に怒ったんだ
「せっかく出したのに」
「片付ける!」
「どっかに行け!」
だから僕は出てきた
そんな言い方ないよ!
僕だって嫌いなものはある!
でも頑張って食べた!
主様だって嫌いなものあるでしょ!
頭が熱くなりながら
のしのしバタバタ歩いていたら
前から見慣れた人が歩いてきた
クロの太陽の人だ!
僕は鳴いてご挨拶
「クロの友達じゃないか」
頭を撫でてくれる
暖かい手に 僕はもう
耐えきれなくなった
主様ひどいんだよ!
僕は頑張ったの!
でも主様怒ったの!
うんこ踏んじゃえー!
うわああああん!
激しく鳴く僕に
太陽の人は困惑して
「ど、どうした?」
「そら、そこの公園に行こう」
「ゴハンをあげるよ」
クロにあげるはずだったのか
猫缶をもっていた太陽の人が
僕に出してくれた
「美味しいかな?」
うう・・・おいじいよぉ・・・(´:ω:`)
「何があったかわからんが」
「落ち着きなさい」
「悪いやつは懲らしめてやるw」
安心した僕は 鳴き疲れて
そのまま寝てしまった
起きたら 毛布にくるまれて
太陽の人の横にいた
僕が欠伸をすると
「いつでもきて良い」
「だからしっかりしなさい」
頭を撫でてくれた
僕はひと鳴きした
また来るねって
僕は黒猫だ
影でなりをひそめて
居なかった事にもできる
主様のことは
落ち着くまで
遠くで想ってるだけにする
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