戦乱
人々は皆、長く続いた戦争の果てに喘ぎ苦しんでいた。
平和の国などと称されていたのは最早過去の話。
突如として勃発した世界大戦の渦に巻き込まれ、瞬く間に国は荒廃した。
かつて王国を起こした能力者たちの子孫は、国を攻めてきた「人間」たちを酷く憎み、憎しみのあまりに国内でさえも、能力を持たず生まれてきた者達を「人間」として冷遇したのだ。
例えそれが自らの子だとしても例外ではなく。
今や王国には、家や財産を失い、路頭に迷った人々や戦争孤児、そして「人間」たちの集まる貧民街が各地に点在しているような始末。
幼い子供たちでさえ武器を持って戦わなければ生きることも儘ならない、過酷な場所だ。
それ故に貧民街の人々は個人で活動することは滅多になく、自らの身を守るために数人の仲間と共に集団で行動している。
中でも特に力が強い集団はいつしか「自衛軍」と呼ばれ、その一帯の貧民街を守る役目を果たし大きな力を持つ様になった。
このような王国の現状に焦りを感じた政府は様々な対策を打ち出したものの、ほとんど意味をなさず。
政府への不満は日に日に高まる一方。
遂に市民たちは「
戦争を終わらせ、「平和の国」を取り戻すことを目標に。
しかし、「Eirene」の主張を王国政府は認めず反政府組織と認定、政府軍による弾圧が始まった。
まもなく王国は長きに渡る内乱状態に陥ることとなる……
これは、この動乱の時代に生きた少年たちの物語だ
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