第124話 寂寥のダンジョン
フェルトンの"新たなる挑戦のダンジョン"を攻略したハヤト達は、ラッセリーの"寂寥のダンジョン"を踏破すべくラッセリーの"せせらぎ亭"に泊まり夕食前に作戦会議をしていた。
「今回はラッティーもクリエラも『マジックアイテム』を出来るだけ使って相手を倒す練習をしよう!セリーヌも『魔拳銃』と『連射の弓』を多用して、出来るだけ魔法は使わない。僕も『白兎』や『剛力』を多用する。でもシールドやリフレクションリングは使ってくださいね!」
「明日ドリス達にも伝えておくから、それじゃあ夕食迄ゆっくり休んで下さい」
ハヤトとセリーヌは久しぶりに二人でゆっくり休んで仮眠した。
夕食はマナバイソンのステーキでガーリックライスがついて、野菜スープもついていた。
なかなか美味しい!食が進み、ガーリックライスを追加でオーダーしてしまった。
明日が早いので、夕食をゆっくり食べてから2階の各自の部屋に入り、全員が早めに寝た。
翌朝、朝練をしたハヤト達はシャワーを浴びて階下の食堂に行き、6時前に朝食を食べ終えた。
裏の『万能乗用車』に乗り込み、皆に魔法を使わずスキルと『マジックアイテム』で勝負するように伝え、ギルドに向かった。
受付にカードを出して、”寂寥のダンジョン”に潜る旨伝えて履歴を打ち込んでもらい、カードを受け取って、ダンジョンに向かう。
町の門を出て、5分ほど北西に走ると、兵士が立哨しているのですぐわかった。
カードを見せて、ドールからアレン、ラッティー、クリエラ、ガードマン、セリーヌと精霊のグラッセ、スラとイムがハヤトと並んで入る。
銀龍はハヤトの肩に止まっている。
1階層はコボルト10匹でラッティーが両手剣で瞬殺して、回収。
ゴブリンはドールとアレンが剣で切り倒し、耳だけ削ぎ落して【次元ストレージ】に回収した。
2階層は森の中にオークの群れが居る。その数はおよそ27、8頭だ。1体はオークキングで、鎧に身を包み完全武装している。
ラッティーが炎と風を合成してダガーを巧みに使い、多少攻撃を受けてもマジックアイテムの鎧が相手の攻撃を完全に防いでくれるので、ハヤトに言われたように大胆に攻めてオーク20を葬った。
残る8頭をクリエらは首を切り落として殲滅し、残るオークキングをガードマンがレーザービームを顔目掛けて放ち、怯んだ隙に鎧諸共剣で切り倒した。
3階層は死臭ただよう洞窟にスケルトン25体、スケルトンキングが1体立ちはだかっている。
セリーヌが【聖魔法】でスケルトン25体を浄化したがスケルトンキングは仁王立ちして笑っている。
見ると盾で防いだようだ!
ハヤトが【鑑定】すると盾は『マジックアイテム』で全ての魔法を防ぐ盾で、スケルトンキングは魔石を破壊しないと再生を繰り返すとでてる。
ハヤトが『白兎』で上段から左斜めに袈裟懸けに切り下ろした!
スケルトンキングが盾で防ぐも、その盾をも切り裂いて心臓の位置に有る魔石を一刀両断にして、破壊した。
「ギヤァ」と凄い断末魔の叫び声をあげてバラバラに骨が崩れ、最後は霧のように霧散して跡形もなく消えた。
4階層にはトロールが1体いる。
クリエラが【縮地】を使い間合いを一瞬で詰めてトロールの膝したを狙って剣を一閃して切り落とした。
膝から下を切り落とされたトロールは倒れこみそれでも大剣を振りかざしてクリエラからの攻撃を防ごうとするが、もはやクリエラの敵ではない。
あっという間に首を切り落とされ命が尽きた。
5階層はボス部屋で扉を開け、全員が入り終わると扉が閉まり、相手を倒すまで決して扉は開かない!
中にはゴーレムが重い岩を持ち上げてハヤト達に投げてくる。
ハヤトが【鑑定】をすると、魔石が心臓部にあり、それを破壊しない限り再生を繰り返す。
『スラ』と『イム』がポヨン、ポヨンと呑気な足取りで近づいて行く。
大きな岩が『スラ』を押しつぶし勢いで飛んでくるが、ボヨヨーンと『スラ』が巨岩を自分の体をクッションにして、受け止めて逆にゴーレムに向かって投げ返した。
『イム』がその隙に今まで暢んびり動いていたのにいつの間にかゴーレムの足に纏わり付いて体の上部に上がっていき、どんどんゴーレムを包み込んで行く。
ゴーレムはものすごい力でそれを剥ぎ取ろうとするも、ガムが伸びるように全く体にこびりついた『イム』を剥がせない。
ついにはゴーレム全体を包み込んだ『イム』がゴーレムを消化し始める。
ゴーレムがもがきながら叫び声をあげるが『イム』は御構い無しにどんどん胃袋に消化して、魔石も遂には消化されてしまった。
最後は跡形も無くなってゴーレムのそばには宝箱があり『遠距離通話器』1組があり、ハヤトが回収する。
全てを消化したら扉が開き、再び6階層に向かった。
6階層は海のステージ、全員『万能乗用車』に乗り込み10メートルほど進んでから海中に潜行し始めた。
海龍バハムートが1匹向かってくるのが【サーチ】された。
ドリスが、『魔導砲』でバハムートに巨大な【アイススピア(氷槍)】を放ち1発で打ち倒してしまった。
『万能乗用車』の【次元ストレージ】に回収して進むとクラーケンが1匹前方に見えた。
再び【アイススピア(氷槍)】を放ち、こめかみに巨大な氷の槍を突き刺されたクラーケンは死に回収した。
7階層は岩場ステージでアースドラゴンが2匹に岩竜が1匹居る。
アースドラゴンをラッティー、クリエラがそれぞれ、硬いアースドラゴンの皮ごと剣で切り落として回収し、岩竜はハヤトの掌底破で内臓を破壊されて死んだ。
8階層は砂漠ステージでサンドワームが2匹いる。しかも変異種のようで通常の2倍ほどの大きさがあり、口を開けると車ごと飲み込むほどの大きさだ。
『万能乗用車』に乗り込みハヤトは砂上2メートルからサンドワーム2匹めがけて『レーザー砲』を放ち一瞬で2匹を破壊して、回収する。
9階層は火山ステージでキマイラが2匹火を吐きながら襲ってくる。
ここはアレンとガードマンが炎を受けても平気な金属なので二人が対応する。
通常の剣では硬い鬣が邪魔で剣が通らないがアレンとガードマンの剣は魔剣だ!
綺麗に首を切り落として数秒でキマイラを葬った。
遂にラスボスの部屋に来た。
中にはガーゴリル5体を従えたメデューサが椅子に座り魔眼を光らせて居る。
「ドリス、アレン、ガードマンがガーゴイルをラッティーとクリエラでメデューサをやってごらん」とハヤト。
「セリーヌ悪いがメデューサの目だけ『連射の弓』で無効にしてあげて」
セリーヌが『連射の弓』を魔力を通して放つと2本の矢が目を居抜き潰した。
それを合図にラッティーとクリエラが首と頭の蛇を撃ちに【縮地】で間合いを一気に詰めてラッティーが首を切り落とし、落ちた首を上段から頭蓋骨もろともクリエラが剣で打ち砕き葬った。
一方ガーゴリルは3人であっという間に剣で羽と首を撃ち落として5体を殺していた。
宝箱には罠もなく『マジックアイテムの鎧』、軽く全ての攻撃から体を守る鎧を獲得して、これをクリエラが着ることにした。
ダンジョンコアを回収して1階層の出口に全員でやっと外の空気を吸うことができた。
ラッセリーの冒険者ギルドの素材置き場に納品して食堂で野菜サンドと果実ジュースを飲みながら待つこと30程、の品書が出来上がり、受付にダンジョンコアと地図、納品書とカードを出して、清算金をもらった。
清算金は白金55枚、金貨35枚、銀貨67枚、銅貨90枚だった。
ギルドを出て、次のベリールの”迷宮の都市ダンジョン”に向かった。
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