第123話 "新たなる挑戦"のダンジョン

ハヤト夫婦とラッティー、クリエラ4人は早目に朝食を食べ、裏に止めていた『万能乗用車』に乗り込み、冒険者ギルドに向かった。


未だ早朝という事もあり、受付は割と空いている。

ハヤトが全員のカードを出して「新たなる挑戦のダンジョンに潜ります、未踏破だと思いますが?」


「はい、3階層迄しか到達していません。ですので踏破したあかつきには、内部の地図もお願いします」と受け付け嬢。


ハヤトは場所を聞いて、フェルトンの街の門を出て、『万能乗用車』で2キロ西に向かった。


あっという間に着き、衛兵にカードを見せて1階層に入っていく。


ドリスが【ライティング】を掛けながら降りきった平原にオークが8匹、オークアーチャーが3匹いる。


ラッティーとクリエラが8匹を簡単に首を落として片付け、セリーヌが『連射の弓』で3匹を一度に葬った。


2階層にはファングボアが3匹いる。


クリエラが3匹を簡単に討伐して回収した。


3階層の平原にワイバーンが2匹いる。


セリーヌが『連射の弓』に魔力を込めて矢を放つと、3匹のワイバーンの頭を砕いて首から上が吹き飛び葬った。


4階層は死臭がすごい洞窟でアンデッド系のミイラ50体、スケルトン35体、バンパイアが40体わさわさと押し寄せてくる。


ドリスが【ファイアスプラッシュ】を連射して殆どを燃やし尽くし、残ったアンデット系はセリーヌが【聖魔法】で全て浄化して霧散させた。


5階層はボス部屋で、ドリスが扉を開けるとスケルトンキングが『マジックアイテム』の盾と剣を構えている。


ハヤトが【鑑定】すると剣は大した事がないが、盾が魔法を跳ね返し相手にそのまま打ち返すのでレーザービームなどは放てない。


ドリスにすぐ伝え、剣で魔石2箇所有るのを破壊するように指示する。


胸と首の所にある魔石をドリスが剣で執拗に攻めるが盾が全ての攻撃を防いでしまう。


ハヤトが『剛力』で上段から頭蓋を砕き、首の魔石と胸に有る魔石ごと盾諸共斬り裂いた。


粉になった骨が霧のように消えて行く。


『マジックアイテム』の盾は残念ながら粉々になって、使い物にはならない。


ハヤトは【復元】を掛けると元に戻った盾がハヤトの目の前に現れた!

ハヤトは【次元ストレージ】に回収した。


宝箱に罠が無いのを確認して開けると、『ミスリル製のダガー』が入っていて、【鑑定】すると『的に必ず当たり持ち主に戻るダガー』と出ている。【次元ストレージ】に回収した。


6階層は岩場のステージでリザードマンが5体、岩竜が1体いる。

リザードマンをラッティーとクリエラがそれぞれ魔剣を使って切り倒し、岩竜をハヤトが背中に飛び乗り掌底破を放って葬った!


7階層はアクスタビークが3匹、後ろにメデューサがいる。


スラとイムが行きたいとハヤトに言って来るのでメデューサ対策として『マジックアイテムの盾』を持たせた。


プヨプヨプニプニとアクスビークに近ずいて、1匹ずつ包むように飲み込んで消化して行く。


最後の1匹のアクスビークもスラによって飲み込まれ消えた。


メデューサがスラとイムに魔眼を放つが『マジックアイテムの盾』がそのまま打ち返し、メデューサが石化し始め、イムが呑み込んで消化し始めた。


3分ほどで全てを消化してプニプニと戻って来る。


8階層は砂漠のステージで『万能乗用車』に乗り込み、銀龍が一緒に飛んで、サンドワームが3匹居る所に強力な火炎彷徨を放ち、砂が真っ赤になって3匹のサンドワームが顔を出した所をアレンとガードマンが剣で切り刻み3匹を倒し、回収した。


更に行くと、サンドゴーレムが1体いる。


再生能力が高く剣で切っても砂状になって斬ることが出来ない。


ハヤトが【アイスボム】を当て砂ごと凍らせてドリスが氷ごと掌底破で粉々にした。


ハヤトは念の為に【結界】で砕けた氷の欠片を囲い、1センチ四方の大きさにちじめて回収した。


9階層は火山ステージで赤龍がいる。


ドールとクリエラが【縮地】で一瞬で間合いを詰め、二人同時に飛んで首を両サイドから切り、首を落とした。  血止めの後回収する。


10階層はラスボスで、鎧の中身は黒い瘴気の塊が鎧を動かしている。


鎧の騎士は再生能力を持ち、剣のLv800とかなり高い。


アンデッドの鎧騎士だ!


ドリスとアレンが掛かって行く。


ドリスの剣が鎧に弾かれ、アレンが首を切り落とすも再び首を本体がくっ付けて動き出す。


素早い剣でアレンの片腕が落とされるがアレンも再生能力が有り、再び肩から腕が生えてくる。


セリーヌが『魔拳銃』にバレット弾の【聖魔法の浄化最大】を撃ち込んだ!


鎧に当たると回転を始め、初めて鎧に穴を明け、中で破裂して聖魔法が炸裂した。


中にいる瘴気の塊が浄化されていき、鎧の騎士の動きがぎこちなく止まって動かなくなり、最後はバラバラになってしまった。


そばに宝箱が有り『遠距離通話器』が一組あった。【次元ストレージ】に入れて転移盤に乗って1階層の出口へと向かった。


ギルドの素材置き場に討伐した魔物を納品して食堂で30分ほど待つと、納品書が出来て、受付嬢に納品書と地図それにカードとダンジョンコアを出した。


フェルトンのギルドマスターが挨拶してコアを受け取り、精算金の白金45枚、金額86枚、銀貨97枚、銅貨95枚をカードに入金してくれて、カードをハヤトは受け取った。


残るは2箇所、ラッセリーという街に有る"寂寥のダンジョン"とベリールと云う街の"迷宮の都市ダンジョン"の2箇所だ。


ハヤト達は『万能乗用車』で空を飛びフェルトンの街からラッセリー迄約1時間半でラッセリーの街の手前に着陸して下の街道を数分走って街の中に入った。


先ずは宿を抑えようと眺めたら丁度目に止まった宿が"せせらぎ亭"と云う宿が目に止まり、そこに入った。


「すみませんダブル一部屋とツイン一部屋空いてますか?」


「大丈夫ニャン」と獣人猫族のお嬢さんが元気に返事してくれた。


「一泊お願いします」とカード払いにして2階の部屋にそれぞれ行き、シャワーを浴びてハヤト達の部屋で軽く軽食とアメリカンコーヒーにケーキでお腹を満たし、明日の"寂寥のダンジョン"の作戦を練った。


「個々には技術力が上がり、『マジックアイテム』の使い方もこなれて来て居るけどまだまだ防御力が今ひとつのところがあるね、アレンが腕を切り落とされたのは自分は再生が簡単だから、いいやという安易さが見受けられたよ!」


「はい、申し訳ありません」とアレンは率直に認めた。


「あの時ラッティーやクリエラだったらきっと【シールド】を掛けていて防いだかもしれない。もし、敵の刀に金属を腐食する魔力が有り、アレンの合憲さえも溶かされて行くとなると、再生も効かない事だって有りえるでしょ?アレンだけでなく、ガードマンもドリスも再生が出来ても一応は【シールド】は掛けて戦おうよ、

その為に、君らに【エンチャント】を施したのだからね!」


「「「はい!」」」と3人のアンドロイドは声を揃えて返事をしてくれた。


「それとラッティーのダガー炎と風の使い方をもう少し上手くなる必要があるね!

『魔法の鎧』という強力な防御の鎧を身につけ更に【シールド】もして居るのだからもう少し大胆果敢に攻めて欲しいな!」


「クリエラにもそれは言えるよ!相手の魔法を恐れず攻め込む為に『リフレクションリング』をクリエラとラッティーに渡すからこれからは相手の魔法を怖がらずもう少し果敢に攻める様にね」


「「はい!」」と二人がハモった。


「明日のダンジョンではもう少し『マジックアイテム』を利用した戦い方をくふうして頑張ろう」とハヤトは締めくくった。

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