第121話 ケープの自宅で”
アリトリア王国、モーリシヤの古代人ダンジョンを踏破して念願の『アーティファクト』を手に入れたハヤトは一旦ケープに戻り、いままでにダンジョンで手に入れた数々の『マジックアイテム』及び『アーティファクト』を洗いざらい整理するために皆で地下の訓練場で順番に出していく。
まずは『万能乗用車』に魔王、魔界龍向けの装備として『魔筒砲』射程距離100キロで魔力を流して自由に思い描く砲弾を作って発射できる。
これは既に車体の下段中央に装着してある。
ハヤトやセリーヌ以外でも打ち出せるように、魔力増幅器と連結させて、ラッティーやクリエラの魔力でも十分対応できるようになっている。
更に『万能乗用車』の上部の中央部には『魔道砲』を取り付ける。
魔王、魔界竜のシールドも全てを分子レベルに分解してこの世から消し去る最強兵器だ。
『万能乗用車』の耐熱は魔界龍と5500度を問題なく耐えられる2万度の耐熱性をハヤトが施しているので魔界龍からの火炎咆哮は問題ない。
魔王から得体の知れない魔法を放たれた場合は、『万能乗用車』全体がリフレクション機能を持たせて改造しているので、魔王や魔族からの魔法攻撃には全く問題はない。
【自動結界】機能を持っているので、戦闘状態になったらこの車は結界で守られるようになっているので殆どリフレクションも必要とはしないだろうと予想はしている。
個々の持ち物を一人一人が訓練場で出してみて、チェックして試しを行った。
ハヤトは常に【スピリットシールド】で身を包み込んでいるので、耐魔法、耐熱、斬撃などは全て問題なく防げる。
攻撃面では魔剣『白兎』、『エンシェント・ソード』(魔界龍の息吹を打ち消せる剣)、『リターン・ダガー』、『ヒヒイロカネとプラチナ合金』の魔剣、『神剣リザル・ソード』(浄化できないものはなく全てを浄化する神剣)それ以外には『異次元指輪』、『時を司る指輪』これらを備えたうえに人外のハヤトは全くもって無敵だった。
セリーヌの方は、『連射の弓』、『リフレクションリング』、『シールドの指輪』、『具現の水晶』、『魔拳銃』を備えてこちらもほぼ無敵だ。
ラッティーは『炎の魔剣ダガー』、「100倍時計の指輪』、『魔法の鎧』、『風の魔剣ダガー』、『シールドの指輪』、『リフレクションリング』、『魔力増幅リング』を備えている。
クリエラも『リフレクションリング』、『100倍時計の指輪』、『シールドの指輪』、『魔力増幅リング』、『天使の靴』、『聖剣イグナシオン』を備えているのでほぼ全員武器装備は揃い尽くした感じだ。
ハヤトはお昼まで、個々の装備をお互いに確認し合いながら昼食後はそれらを使って、ガードマンやアレンと模擬戦をして過ごした。
ラッティーもクリエラも以前はアレン達には遠く及ばなかったが、アイテム無しで対等に渡り合えて、アイテムを使用するとアレン達が押される場面がある程に全員が成長していた。
魔界龍に関しては、アレンと銀龍はハヤトが主人になる前の彼らを製造した古代人の思いが今だに強く残っており、彼らの魔界龍討伐に掛ける意気込みは日に日に強くなっているのが感じられる。
「アレン、そして銀龍、お前達の前マスターを思う気持ちは十分わかるけど、気だけ焦らせてはダメだよ、魔界龍を目の前にして、まず彼奴の黒い霞の様なシールドを『魔道砲』で破壊して、胴体おも破壊したところで、マスターの無念を二人は魔界龍にぶつけてトドメを指すんだ、わかったね!僕らはそのサポートをきっちりしてやるから最後のと止めは二人だぞ」
アレンも銀龍も人工物のくせにハヤトのその言葉を聞いて、目から液体を流して喜んでいた。
これからの約1年は自分達が装備したものを確認しながら更に使い込んで性能を引き出す戦いに向かおうと、みなに言うハヤト。
ラッティーとクリエラの模擬戦を終えて夕食を庭でBBQをして食べることにした。
炭火と薪で火を起こして、マナバイソンやファングボア、オークを焼いては『スラ』と『イム』が食べていくが、幸いハヤトが食べる分は他の女性陣が皆菜食主義なのでラッキーだ!
それにしてもおそるべし、スライム夫婦。 底なしの食欲だ!
精霊のグラッセは、セリーヌの肩に止まり、ハヤトの敷地内の皆の膨大な魔素を美味しく食べながら、時折セリーヌから柔らかくした野菜を貰って食べて満足している。
ドリスが色々野菜を焼いてくれたり、コンソメスープを追加したりしてくれている。
明日からは再び各国を回りながら未だ踏破されてないダンジョンや未知のダンジョン、魔族達の侵入チェックをしながら技術を更に高める旅に出るのだ。
ハヤトは『賢者の本』で『ブルネリア王国未踏破のダンジョン、あるいは未発見の未知のダンジョンはありますか』と書き込んでみる。
「5箇所あります、南から北に順番に書き上げます。此処にマッピングで位置を確認しなさい』と白紙だった紙に記述された。
庭でバーベキューをしながらそれをみんなに発表して、「これから技術向上のたびにでるぞ、先ずはオルデラの街に有る”磯のダンジョン”、そこから北東20キロに未だ未開のダンジョンが存在する。そこをまず明日行ってみよう」と言って、楽しくBBQを終えて家の中に入ってそれぞれ寝る準備をしてハヤトとセリーヌはお風呂に入ってねることにした。
翌朝ドリスが朝食を用意してくれて、ハヤト以下全員が早めに朝食を食べ終えて、『万能乗用車』に全員が乗り込み、オルデラまで【転移】で一瞬のうちに”磯のダンジョン”の前に現れた。
衛兵にカードを示して”熱き絆”で潜る旨衛兵に伝え1階層に向かった。
それぞれ、皆は昨日整理した『マジックアイテム』や『アーティファクト』を駆使して戦闘スキルのアップが目的なので弱い相手にでも容赦なく『魔剣』や『マジックアイテム』を使うことを今回の主眼にしていた。
そのためラッティーは両手剣で右手に『炎の魔剣・ダガー』、左手には『風の魔剣・ダガー』に『100倍時計の指輪』を嵌め、『魔法の鎧』に身を固め、更にシールドをして
魔力増幅をかけて、『リフレクションリング』を嵌めて完全装備で降りていく。
一方クリエラも『聖剣イグナシオン』、『リフレクションリング』、『100倍時計の指輪』、『シールドの指輪』と装備して完全武装で降りていく。
ゴブリンの群れ20匹をラッティが両手剣『炎のダガー』と『風のダガー』で10匹を倒し、クリエラが『聖剣イグナイオン』と体術で10匹を葬った。
2階層はファングウルフ10匹、ファングボア5匹がいる。
ここはドリスがウルフを5匹、ガードマンがファングボアを5匹、アレンがファングウルフ5匹を全て首を切り落として葬った。
3階層は平原ステージにオーガが3体いる。
ここはハヤトが『白兎』を持ち、3体に向けて横に薙いだ。
一瞬にしてオーガの首が3体とも平原に落ち周りを真っ赤に染めた。
直ぐにハヤトは【ファイアスプラッシュ】を放ち止血して回収した。
4階層は岩場に岩竜が3匹、岩礫を吐き出して威嚇している。
セリーヌが『連射の弓』に魔力を流しながら矢を射ると3本の矢は岩竜の頭を見事砕いて一瞬で3匹が死んでしまった。
『連射の弓』の威力がセリーヌに応える様に威力を増してきている。
まるでセリーヌの成長とともに弓も強くなってきている様だ。
5階層はボス部屋でスケルトンキングが盾と剣で仁王立ちしている。
ハヤトが前に出て『神剣リザルソード』で頭蓋骨の上部から示現流の秘打を打つ。
元々示現流のお家芸は一の太刀で必殺の上段からの斬撃だ。
ハヤトは蜻蛉の構えで『神剣リザルソード』を持ち、一気に打ち下ろした。
スケルトンは盾で頭を防ごうとするがハヤトの凄まじい速さの斬撃を躱すこともできず盾と腕ごと打ち砕き、浄化されて、悲鳴をあげながら黒い霧になって消えた。
宝箱には『エリクサー』がひと瓶入っていた。 【次元ストレージ】に入れた。
6階層は海のステージで『万能乗用車』に乗り込み潜行し始めると直ぐにクラーケンが1匹いる。
『万能乗用車』の『魔筒砲』でレーザービームを放った。一瞬で打ち抜き回収する。
更に海竜バハムートがその先にいる。
今度はレーザービームではなくレーザー砲を打ち込み頭を破壊して殺した。
7階層は死臭が漂う暗い廊下にスケルトンとバンパイアがそれぞれ50体ずつ群がっている。
ここもハヤトが『神剣リザルソード』で一気に浄化してあっという間に100体を消し去った。
8階層は平原にワイバーンが3体いる。
ラッティーとクリエラ、セリーヌがでる。
ラッティーは『炎のダガー』で羽を焼いて飛ばなくさせてから首を切り落とし、
クリエラは【縮地】を使って一瞬で間合いを詰めて『聖剣イグナシオン』で首を
落とした。
セリーヌは『連射の弓』で頭を射抜いて殺し、3匹とも止血後回収した。
9階層は火山ステージでキマイラが1匹、赤龍が1匹いる。
アレンがキマイラの柔らかい胴体を狙って剣を突き刺し、一撃で臓物を出してたおした。
赤龍はクリエラが『天使の靴』で飛び上がり、炎を【シールド】で防ぎながら『聖剣イグナシオン』で首を真二つに切り落とした。
10階層はラスボスで黒龍が火炎咆哮を履いて威嚇している。
セリーヌが『魔拳銃』で頭を狙い撃ち抜く。
一瞬黒龍の首が後ろに仰け反るとそのままドスンと倒れ、頭から血が噴き出している。
ジンが【ファイアボール】で切り口を焼いて止血した。
ダンジョンコアの横に宝箱が有る。
開けると『簡易転移盤』(一度行ったところなら瞬時に転移できる)【鑑定】をすると、サイズがフリーに変わり人数100人と出ていた。
【次元ストレージ】に入れて回収し、転移盤に乗って全員が1階層に戻ってきた。
ギルドに戻り素材置き場に討伐した魔物を納品して食堂で待つことおよそ30分。
納品書ができて、ダンジョンコアと納品書に地図を添えてカードを出した。
「ハヤト様、精算金額が白金50枚、金貨80枚、銀貨58枚、銅貨96枚になりましたなおギルドマスターが不在なためご挨拶できませんが必ずお伝えいたします」
「ありがとう」と言ってハヤトたちは『万能乗用車』に乗り込み次の目的地に車を走らせて行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます