第45話 魔族と冒険者たちの戦い
ブルネリア王国に隣接する国の魔族達は全て片付けたが隣接はして居ないが同じ大陸のノルディー帝国、ヘルカ王国の魔族との戦いの結果はケントに届いてこない。
ノルディー帝国は特に三人もの魔族がいる事がわかり、ランクAクラスのパーティーが5組ほどと帝国騎士団が三百人がそれぞれ分かれて三体の魔族に当たっているはずだ。
ハヤトがナルジェ王国の魔族を殲滅してから3日後にノルディー帝国の魔族殲滅隊の状況がケントにもたらされた。
一体の魔族は殺したが残り二体は強固なシールでに行く手を阻まれ、一体の魔族の従魔のサウンドラーの鳴き声にパーティーの殆どが体を硬直して動けなくなりサウンドラーの餌食になって3パーティーが撤退し、帝国騎士団も30名程の犠牲者をだし、一旦撤退を余儀なくされたと報告が有った。
ケントは再びハヤトに依頼する事に躊躇していた。
ハヤトの規格外の力をあまり他国に知られるべきでは無いという思いからだ。
撤退して来たAランクの冒険者達はサウンドラーに対抗するポーションを全員が持って、再び増員も入れて一体の魔族に立ち向かって行った。
サウンドラーを使い魔にして居た魔族はサウンドラーに頼りすぎたのがアダとなり
Aランクの冒険者達に討ち取られて、残るは一体の魔族となった。
騎士団三十人が犠牲になったというので冒険者達は魔法師も含めて相手の魔法を防ぐアイテムの盾も用意して、騎士団百人と冒険者Aランクの4パーティーの混成舞台で再討伐に出て3昼夜の戦いの末に討伐したと連絡が来た。
これでノルディー帝国の魔族三体は討ち取られた。
ヘルカ王国にいる魔族二体のうち一体は王国の騎士団300人の弓の一斉射撃によって倒したが冒険者Aランク2パーティー5名は全滅された。
冒険者ギルドは王国騎士団に依頼することも出来ずケントに泣きついて来た。
ケントは仕方なく再びハヤトに依頼する事にした。
「ハヤト、すまんがヘルカ王国の王都ビズリーに行き冒険者ギルドのアントンギルドマスターを訪ねてくれないか?どうも騎士団とあんまりいい関係ではなくてAランク5名が全員殺されてしまっても騎士団に依頼できない様だ」
「わかりました、ギルマスのアントンさんを尋ねればいいのですね!」
そういうとハヤト達は『万能乗用車』でギルドの裏手から垂直上昇して高度800メートルを時速800キロでヘルカ王国王都ビズリーに向かった。
ビズリーの冒険者ギルドについたのは午後2時ごろでギルドマスターのアントン氏を受付に言って呼んでもらう。
「ブルネリアのハヤト殿か?ここのギルマスをしているアントンだ。この度は申し訳ないが騎士団とのしがらみもあり、よろしくお願いする」
「はい、わかりました、ところで魔族は何処に居ますか?」
そういうとアントンが王都の地図を持って来て、印をつけたのはこのギルドから
城壁を出て12、3キロ北に行った森の入り口付近だ。
ハヤトはしっかり記憶して城壁を出て『万能乗用車』に乗り込み目的の場所付近から【サーチ】を掛けて魔族のいる位置を正確に捕捉した。
ハヤトは魔族に対して【鑑定】をすると、幻覚、魔力70、剣技50、透明化スキルと出る。
ハヤトはセリヌ達に「透明化のスキルを相手は持っているので【ディスペル】で最初に解除してしまうから全員シールドをしてね!」と言って向かっていく。
魔族は透明化が効かず少し焦るが直ぐに闇魔法の【影鎖】でハヤト以下三人を捕獲しようとする。
ハヤトが軽くその魔法を断ち切って、逆に【結界】で魔族を閉じ込め空気を抜いていく。
結界の中でブルブルを震えながら遂に膝を折り倒れこむ。
さらに20分ほど全く動かなくなり生体反応も消えた。
ハヤトは【結界】を解除して首を切り落として一応再生を防ぐために切り口を焼いて血止めもして回収した。
王都のギルドに戻り、アントンに魔族の死体を渡して金貨800枚を受け取りギルドを後にした。
滅多にこの国には来ないとだろうと1泊して帰る事にした。
”旅の小道”という宿が目に入りセリーヌと入って行き「1泊ダブルの部屋空いてますか?」とハヤトが聞く。
「はい、1泊銀貨1枚銅貨40枚です。夕食は5時から10時でラストオーダーが9時半朝はやはり5時から10時でラストは9時半です」
200号室の鍵をもらって2階に上がった。
部屋は結構広くゆったりとした作りで何よりもお風呂がついている。
二人で遅い昼食をとってのんびりケントに報告してお茶を飲んでいる。
ケントに初めての国なので1泊して王都を観察してから帰国する旨伝えて二人で早めにお風呂に入って愛し合い、着替えてから街に四人で繰り出した。
魔道具屋に入ったり、洋服屋を見たりして5時過ぎに宿に戻ってセリーヌとハヤトは宿の食堂で夕食を食べた。
周りは冒険者は3組ほどで後は商人達のグループが泊まり客には多い。
夕食はイエローテイルの醤油付けの様な焼き魚に野菜炒めとスープにパンでまあまあの味だった。
二人とも【認識阻害】の魔法をかけているので目立たずに食べれた。
2階に戻って部屋でコーヒーと別腹のケーキ、ティラミスとサバランで二人は久しぶりに異国ということも手伝って、ベッドにダイブして夜中近くまで愛し合い合体を繰り返して果てた。
翌朝、朝練を裏庭でして戻って来て風呂に入り朝食を食べに食堂に向かう。
冒険者風の男達が魔族の話をしているのが聞こえてくる。
”先日Aランクの五人が魔族に返り討ちにあい殺されたが何でもギルドがブルネリア王国の凄腕の冒険者に頼み其奴が一人で魔族を一瞬で殺してそうだぞ”
とずいぶん誇張されて噂が広がっている様だ。
もっと長居してこの王都を歩けば面白いところもあるのだろうが今後の魔族対策の打ち合わせなどが有れば王様やケントさんから呼ばれるので今回はとりあえずケープに戻る事にした。
城門の衛兵にカードを出して出国の手続きをして人目を気にしながら空に上がってケープの街に戻って行った。
ケープのギルドに着いて、ケントを訪ね今までの魔族との戦いを色々報告してAランクのパーティー数組で有れば十分今の魔族でも倒せると話をしてギルドを後に自宅に帰っていく四人だった。
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