💔実験★動物★反逆★日記💔 世界を裏で牛耳る榎本 毅の魔科学人体実験研究所の実験体のオレは、仲間とともに、闇を暴いて、真相に迫り榎本をコテンパンにやっつけ、ミルカと幸せな日常を取り戻す(/・ω・)/!

無常アイ情

1産まれてはじめて父さんに会った、母さんにも会ってみたいな。

1 父さんが処刑だなんて知らなかった。  

「ふう、レイプしてやったぜ、ゲプ。」

 

 いつからだろう、女をイヤらしい目でみるようになったのは。

 

 おんなをみかけると、衝動的しょうどうてきいやしい、けものに成り果てて、おそうようになったのは。

 

 思い出した。

 

 俺は、俺は、おいらは。

 

 あの女を殺してからだ。

 

 どこかで、あの女の影を追っているのだ。

 

 


 だから、私は、あの女の格好までして、夜中になると、あの女を殺した、山小屋で、一人、自慰行為じいこういなぞをしているのだ。

 

 


 一人の老人は言った。

 「わしは、実は、男の子が好きなんじゃ、男の子と、ランデブしたいのじゃ、ゲほ。」

 

 変わったじいさんだと思った。

 

 基地外教団きちがいきょうだん団長だんちょうは言った。

 

 ほとけの道も皮算用かわざんよう阿弥陀如来あみだにょらいで死ねば、楽園、楽園らくえん

 

 ああ、ダルマ。

 

 ああ、ダルマ。

 

 よいしょ。

 

 ああ、よいしょ。

 

 「こりゃ、失礼。」

 

 植木鉢うえきばちを思いっきり、僕の頭に向けて投げつけてきた。

 

 「痛いな、なにすんだよ。おっさん。」

 

 頭から血が出ている。


 「御前おまえのような、レイプにはお仕置しおききが必要じゃと思ってな、えへん。」

 

 







「結局、おぬしは、レイプ魔と、ドマゾ女クソビッチとの間に生まれた子供ということになるのじゃが、世も末だとは思わんかね。」

 




 私は、レイプ魔の子供なのか。

 

 いったい、どうして、私が、レイプ魔の子供なのかもわからないし、犯罪者の子供なのだと、12歳のころ告げられたのであるが、わけがわからなかった。

 

御前おまえの本当のお父さんのことを知っているが、悪逆非道あくぎゃくひどうな奴じゃったわ。い。」

 

 寺の僧侶そうりょの、吉兵衛爺きちべえじいさんは、盆栽ぼんさい好きの腐れ、ゲイショタオヤジだ。


 いつも、犯されそうで、僕は、恐怖に身をふるわせている。

 

「うっ。なんじゃ、汚物おぶつでもみる目じゃな、やめい。儂は、もう、ショタゲイ趣味はやめたわい。頭をって、改心かいしんしたのじゃ。ほとけと一体じゃな。菩薩ぼさつじゃ、南無阿弥陀仏なむあみだぶつじゃ。」

 

 数珠じゅずが大好きなじじいだ。

 

 数珠をこすって、頭を下げ、お経をとなえている。

 

 知り合いの、葬式そうしきの時、吉兵衛きちべえさんが、おきょうとなえる最中さいちゅう、数珠のいじり過ぎで、数珠じゅずひもが、ちょんぎれて、数珠の玉を、まき散らして、大爆笑だいばくしょうしていた時は、おかしな僧侶そうりょもいたものだと、度肝どぎもを抜かれたものであった。

 

 「御前、自分の父さんに会いたいか。あいつは、数多くの女どもを強制猥褻行為きょうせいわいせつこういで、はらませてきたわけだが、まあ、お天道様てんとさまに顔向けできなくなったわけで、無期懲役むきちょうえきなわけだ。」

 

 僕のお父さん。

 

 本当に、僕に家族がいるのであろうか。

 

 僕は、千佳ちよおばさんに、育てられてきた。

 

 だから、本当の両親のことは知らないし、あったこともみたこともない。

 

 「ま、御前おまえは、利口りこうな子だ。本当に、あのクズと、ビッチの子供だとは思えねえほどにな。」

 

私は、母親のことも知らないのだ。


 生まれてすぐに育児放棄いくじほうきで、川に捨てられていたところを、千代おばさんにひろわれたのである。

 

 「おめえの本当の母親はひどいもんさ。どっかで、また男とやってんだろうね。もう何人も妊娠にんしんしては、おろしてるって噂だよ。」


 世の中、不思議なこともあるものだ。

 

 仮に、親が凶悪きょうあくな犯罪者だったらどうだろうか。

 

 いやだ。


 厭だけれど、どうすることもできない現実だ。

 

 大人になって、いつか、親を殺す。

 

 復讐ふくしゅうする。

 

 当然の帰結きけつ

 

 親を殴ったことも、なぐられたこともない。会ったこともない、私には、親に対する愛情もなければ、あこがれもなかった。

 

 千代おばさんが、僕にとっての、本当の親で、むしろ、血のつながりのある、両親の方が偽物だと、思った。

 

 「で、どうなんだ。会いたいのか、実の両親とよ。」

 ふくよかな肉付きの、ダルマ頭の僧侶崩そうりょくずれが、話かけてくる。

 

 「警察よびますよ。不審ふしん禿げたおじさんが、執拗しつようにしゃべりかけてきますって、通報しますよ。」

 

 吉兵衛きちべえは、困った様子で言った。

 

 「やめてくれ。おれあ、禿げてんじゃあなくて、ってんだ、坊主頭だ。僧侶だったら、坊主にするのが、男ってもんよ。」

 

 大変心外だと、言わんばかりの表情だ。

 

 「髪の長い僧侶もいますよ。最近じゃあ、性別の自由だのなんだの、自由が好きな社会なこって、変で奇抜な、髪の長い男やら、女やらが、うじょうじょ、都会をうろついてますぜ。」

 

 「ま、口が達者なもんだね、話をらされちまいそうだ。どうなんだ。実の親に会うのか、会わないのか。もう、チャンスはねえぜ。」

 

 僕からしてみりゃあ、迷惑なもんだ。

 

 会ってみたいかと言われれば、あってみたい、だって、産みの親なんだもの、だけれど、極悪な犯罪者とろくでなしなわけで、会って後悔するのでは、と恐怖を感じているのでござんす。

 「どっちでもいいんだ、おいらは。」

 

 吉兵衛は、真剣な様子で、しかめっ面で、言った。

 「全く、お利巧りこうなこって、お利巧だお利巧だ。どっちでもいいねえ。頭のいい坊ちゃんだ。」

 

 


 吉兵衛は、舌を鳴らすと、頭を、柱にブツけて血を流す音頭おんどおどった。

 



 「頭から血が出て、よいしょ、しょ。痛いの痛いの、よいしょ、しょ。あそれ。」

 



  大丈夫なのだろうか。頭がだいぶ、やられているのではないのであろうか、と少し心配になってきた。

 

 突然、吉兵衛は、調子が、がらりと変わって、低い声で、言った。

 

 


 「おめえ、はいやなものから、目を背けすぎだ。」

 

 


 吉兵衛には、人の触れられたくない大事なことを、遠回しでなく、まっすぐに、核心を突くところがある。

 

 僕にとって、両親のことは、繊細せんさいで、きっと、誰も触れたくはない話題なのだ。

 

 「別に、目を背けているってわけじゃあねえぜ。自分にとって、必要がないと判断したからだぜ。」

 

 吉兵衛は悲しそうな、様子で、僕をみた。

 

 「ま、おめえには、自覚がねえようだな。本当は、血のつながっている、自分の両親に一度はあってみてえって、心のどっかで思ってんだろ。もうじき、死刑が執行されちまう。もう、二度と会えねえんだぞ。」

 

 死刑。

 死刑。

 死刑。

 

 はじめて知った。

 

 実の父は、死刑になるのか。

 

 だから、吉兵衛は、急に僕を呼び出したんだ。

 

 僕は知らなかった。

 

 知りたくなかった。

 

 ずっと、知らないまま、生きていたかった。

 

 けれど、吉兵衛は、僕に知らせた。

 

 どうしてだろう。

 

 いやなものから目を遠ざけているから。

 

 そむけているから。

 

 だから、なのだろうか。

 

 死んでしまえば、もう、話すことはできない。

 

 


 「死刑になるだなんて、はじめてしったで、ゴンす。」

 

 


 はじめて知った。

 

 知らなかった。

 

 「命ってのは、一度失われれば、終わりだ、クズでも、御前の産みの親だ、最後に話だけでも、しにいけばどうだ。」

 

 僕は、まだ知らなかった。

 

 本当の僕の出自しゅつじを、背負せおっている、運命うんめいの恐ろしさを。







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単語目録たんごもくろく


レイプ・・・強姦ごうかんともいう、一般に女性に対して、無理やり女性の意志いしはんして、脅迫きょうはく暴行ぼうこうを行い、心神喪失などにじょうじて、性行為を強要すること。男に対して行う場合、逆レイプともいう。


いやしい・・・品位ひんいに欠けていること。


自慰じい・・・オナニーの事。性行せいこうではなく、自分の手や器具を用いて、性器せいき刺激しげきし、性的快感せいてきかいかんを得ること。


基地外きちがい・・・状態がいちじしく常軌じょうきいっした人の事。


ほとけ・・・悟りの最高の位を開いた人のこと。


阿弥陀如来あみだにょらい・・・寿命じゅみょうはかりしれない者という意味で、大乗仏教だいじょうぶっきょう如来にょらいの一つ。


楽園らくえん・・・肯定的で調和的で永遠である場所のこと。


盆栽ぼんさい・・・木、草、苔を植えて、鑑賞する趣味。


ゲイ・・・男性の同性愛者どうせいあいしゃのこと。


ショタ・・・小さい男の子や少年に対して抱く、愛情や、執着、または、かわいい少年のキャラクターのこと。


ドマゾ・・・極度の痛み、苦しみ、屈辱行為くつじょくこういに耐えることで、快感を得る人の事。


菩薩ぼさつ・・・悟りを求める生きとし生けるもののこと。


南無阿弥陀仏なむあみだぶつ・・・阿弥陀仏への帰依を表明する言葉。


度肝どぎもを抜かれる・・・驚かすなどして、大変びっくりさせられること。


強制猥褻行為きょうせいわいせつこうい・・・無理やり社会通念に逸っして性的に逸脱した行為をすること。


音頭おんど・・・最初に一人が歌いだすこと。


死刑しけい・・・対象者を志望させる刑罰。


ゴンす・・・ごあんす、ござんす、の音変化。






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どうも、黒珠 霊歌/くろたまれいか(/・ω・)/です。


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