第52話 帰還
俺はオリハルコンをストレージに仕舞った。
手をかざすだけで入るから簡単だ。
因みに俺の空間魔法はレベル12。
4096キロまでの重量が入るんだ。
なのでこのオリハルコン、実際の重量は分からんが4096キロ以下なのだろう。
「おおすげえ!流石空間魔法レベル12だな!」
・・・・なぜおまえがそれを知っている?ヘンリク。
俺は誰にも言った事はないんだぞ?ま、まさかセシーリアちゃんがリークしたの?
「え?私ですか?口が裂けても言いませんわ。開示もしませんよ。」
じゃあおっちゃんか?
「なあ・・・・」
「ケネト、お前に言っておく事がある。多分知らなかったのだろうが・・・・パーティ申請を受け入れたら、パーティメンバーのステータスは丸わかりだぞ。」
な・・・・なん・・・・だ・・・・と!
俺の個人情報はざるだったのか。
疑ってすまないセシーリアちゃん。
「ケネト様、謝るぐらいなら態度で示して下さいませ。」
どうやらセシーリアちゃんはエスパーだったようだ。俺の心を読むとはなかなかやるな。
「ケネト、心の声が駄々洩れ。」
ヒルデの指摘・・・・俺は隠し事ができないらしい。
「そ・・・・そうか。しかし態度でって・・・・むうう!?」
セシーリアちゃんに押し倒される俺。
そして・・・・うわ!舌を入れるとか上級者だな!
「・・・・これで満足してあげますわ。ケネト成分の補充も終わりましたし、さあ出発いたしましょう!」
ケネト成分ってなんぞ?
「私にも!」
「いややらん!」
「けち!」
「ケチで結構!」
あー2人が年下だったらなあ。
だが、俺のレベルは2桁。3桁の、しかも300台だっけ?ヒルデにかなうはずもない。
「ケネト成分しかと堪能した。」
なあ、俺って・・・・
・・・・
・・・
・・
・
一悶着あったが、俺達は徒歩で戻る事となった。
魔法陣なる物がダンジョンにはあり、それを踏めば地上へ戻る事ができるらしいが今回は歩いて戻るらしい。
行きと違い戻りは早かった。
そうは言っても結果的に往復2ヶ月強の時間を要した。
それなりに学べ、そして戦い方を学んだ・・・・よな?
単に親方から貰った剣を投げていただけな気がするが、【気にしたら負け】と言われそうだから気にしない事にした。
そして戻る途中に見つけたミスリルもちゃんと収納したんだよな。
恐らく剣を10振りぐらいは打てるだろうという量らしい。
いまいちわからんが。
親方に見せればどうなんだろうな!
そういや親方どうしてるかな?
目がちゃんと見えるようになってから忙しいだろう。
親方の顔を見るのが楽しみだ!
楽しい時間はすぐに終わる。
思えばこの時が俺にとって一番成長する期間だったのだろう。
学ぶ手応え。そして色々な知識を得る喜び。
それになんだかんだ年上だがセシーリアちゃんはいい女だ。
ヒルデもしゃべらなければ見た目は信じられないほどの別嬪さんだ。
2人に言い寄られてまんざらでもなかった俺。
そして俺達は地上に戻った。
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