幸せな夢

朝、目を覚ますと、隣で葵が可愛く寝息を立てていた。


ぷくっとしたほっぺたが可愛くて、ぷにぷにとつついてしまった。


「んー」


起こしてしまったみたいだ。


「わり、起こしちゃった。」


「んーん、平気。」


葵は、まぶたをこすりながら言った。


「おはよ。」


「おはよ。」


お互いに向かい合って言った。


やべぇ、俺今すっげー幸せかも。


「あのね、サク。」


「ん?」


「幸せな夢を見たんだよ。2人で雲の上に乗っている夢。いつも見る白い壁は出てこなかった。」


葵は、そう言って笑った。


「葵、俺さ、自分には何もないって言ったけど、ひとつ誇れることが出来たよ。葵が俺を好きになってくれたこと。」


そう言って、俺も笑った。


窓から差し込む朝日が眩しい。


今日も暑い日になりそうだ。

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