第179話 ハーレムナイト

 こんなに魅力的な女性が、オレのために初めてを捧げてくれると言うのだ。

 もはや断る理由など無い。

「リオナの気持ち、ありがたく頂くよ」


「カイト様…」

 リオナの決心は、もはや揺るぎないものとなっていた。

 しかし、彼女は明らかに緊張している様子だった。


 オレはリオナの緊張をほぐしてやろうと思った。

「リオナ、その前に温泉に入らないか?」

 そう言って外にあるジャグジーを指さした。


「はい、分かりました」


 誰かが気を効かせたのか、ジャグジーバスには湯が張られ、浴槽からは湯気が上がっていた。

「先に入ってるから、準備ができたらおいで」

 オレは着ているものを脱ぎ、湯船に浸かった。


 暫くすると、リオナがバスタオルで前を隠しながらジャグジーに入ってきた。

 そして湯温を確かめると掛け湯をしてから、ゆっくりと湯船に入ってきた。

 

「カイト様、失礼します」

 そう言ってリオナは、隣に来た。

 オレのすぐ横には、緊張してオレの顔さえ、まともに見られないシャイなアイドルがいた。

 普段のリオナからは想像もできないピュアな一面が見られて、オレは嬉しかった。

 リオナは、背中までの黒髪をオレ好みのハイポジションのポニーテールにまとめ、透き通るような白い肌と形の良い乳房の膨らみが男の本能を刺激した。


 今日のお湯は3本ある源泉のうち、乳白色の『森の湯』である。

 周りは湯気が立ち込めていたが、空を見上げると満天の星であった。

「リオナ、上を見てごらん」

 オレがそう言うとリオナは空を見上げた。


「カイト様、凄い星ですね」

 恐らくリオナは、緊張して星にも気づかなかったのだろう。


 今夜の空は澄み渡り、一筋の雲も無い満天の星空で、天然のプラネタリウム状態であった。


「周りに人工的な灯りが無いから、このペントハウスからは星が良く見えるんだよ」


「こんな綺麗な星空見たの初めてです」

 星など、見ようと思えば幾らでも見る機会はあった筈だが、それだけリオナが忙しかったと言うことか。


「そう言えば、リオナはここに来た時に、すぐに周りの人たちと仲良くなったね」


「実はそれって、わたしの特技なんです」

 リオナは人をとりこにする笑顔で答えた。

「わたし、どんな人とでもすぐに仲良くなれるんですよ」


「前から思っていたけど、リオナの笑顔は人を癒やす効果があるのかも知れないね」


「自分では分かりませんが、人からは良くそう言われます。

 でも、わたし、人を笑顔にするアイドルと言うお仕事、自分に合ってると思うんです」


「オレも同意見だ。

 リオナは、天性のアイドルの資質があると思うよ」


「ありがとうございます、カイト様」

 そう言ってリオナはオレの肩に寄りかかってきた。

「カイト様、私の緊張をほぐして下さって、ありがとうございます。

 わたし、もう大丈夫ですから。

 でも、初めてなので優しくして下さいね」

 そう言ってオレに身を預けた。


 オレは黙って頷き、リオナを抱き寄せ、そのピンク色の可愛い唇に口付けした。

 それはとろけるような甘い口づけであった。

 リオナからは爽やかな柑橘系の匂いがした。

 

 体が十分に温まったところで、オレたちは吸水性抜群のバスタオルで体を拭き、ベッドへ移動した。

 もちろん、万全を期すためにラブ・ポーションの使用は忘れない。

 因みにラブ・ポーションの効能は避妊、処女痛緩和、感度増幅、精力増強等、セックスのためにあると言っても過言ではない。


 ベッドに腰掛けたリオナの体を改めて眺める。

 透き通るほど白い肌、細身で長い脚、括れたウェスト、それほど大きくないが形の良い乳房、背中までの黒髪、大きな黒い瞳、絶対的アイドルの美少女がそこにいた。

 リオナは誰をも虜にする魅力的な微笑みで両手を差し出した。


 オレはリオナを優しく抱きしめ、可愛い唇に口づけすると、リオナも積極的に答えてくれた。


「カイト様、今日はまず私にご奉仕させて下さいね」

 リオナはそう言うと、オレの手を取り、ベッドに腰掛けさせた。

 そして自分は床にペタンと座るとった。


「初めて見ますけど、こんなに大っきいんですね。

 それに、不思議な形してるし…」

 そう言って恥ずかしいそうに笑った。


 リオナは背中までの黒髪ポニーテールを振り乱し、可愛い顔を何度も前後させオレに至福の快感を与えた。


 まさか、絶対的アイドルが、こんなことをしてくれるなんて…

 見様見真似であろうが、オレのために必死に奉仕してくれているのだ。

 それにしても、初めてなのに巧すぎる。

 ポイントを押さえた絶妙な舌使いである。


「リオナ、巧すぎ、ヤバいよ、イキそうだ」


「どうぞ、そのまま出してください…」

 リオナはそう言うと更に激しく刺激した。


 オレは溜まっていたモノを一気に放出させた。

「リオナ、ありがとう、気持ち良かったよ」

 そう言うとリオナは嬉しそうにニッコリと笑った。


「カイト様、今度は私を気持ち良くして下さい」

 そう言うと恥じらいながらベッドに横たわり、オレを手招きした。

 

 リオナを抱き寄せ、最初はうなじから足元まで全身に舌を這わせた。

 形の良い可愛い乳房を優しく舐め、乳首を吸うとリオナはけ反った。

 ここがリオナのスイートスポットなのであろう。

 

 舌でリオナの乳首を何度も攻め、頃合いを見て下の方へ少しずつ下がって行くと、そこは既に濡れていた。

 最大のスイートスポットを刺激するとリオナは大きくけ反った。

 鮮やかな桜色の花弁はなびらの周囲を丹念に攻め続けると、十分に潤い受け入れ準備は整ったようだ。

「リオナ入れるから、力抜いて」


 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡


 その瞬間、声にならない声を発し、両手でオレにしがみついて来た。

 リオナの顔を見ると、顔をしかめ初めての痛みに耐えていた。

「リオナ、大丈夫?」


「だ、大丈夫です、続けてください」

 健気にもリオナはそう言った。


 リオナの中心部は狭く、奥へ進むには時間が必要だった。

 頭を撫で、優しくキスして、少しずつゆっくりと動いた。

 

 頃合いを見計らい、少しずつ動きを早めると喘ぎ声の中に嗚咽が交じり、部屋の中に響いた。

 痛みが徐々に薄れ、性の快感がまさるようになると、リオナは自分も動いて快楽をむさぼった。

 セックスが、これほどまでに気持ち良いものだとは思わなかったのだ。


 激しく前後運動を繰り返し、オレがピークを迎えると同時に、リオナも初めての絶頂アクメに達した。

 その瞬間オレと絶対的アイドルリオナは一つになった。

 暫くは抱き合い、快感の余韻を楽しんだ。


「カイト様、こんなに気持ち良いとは思いませんでした…

 わたし、病みつきになそうです」


「そんなに気持ち良かったんだ…

 でも、まだまだ、こんなもんじゃないよ…」

 そう言うとオレは2回戦に突入した。


 今度は体を入れ替え、リオナが上になる。

 リオナは大きく脚を開き、静かに腰を落とすとゆっくりと動き始めた。


 オレはリオナの腰を支えながら、一緒に動いた。

 その度にリオナは顔をしかめ、声を上げた。 

 リオナは性の快楽に目覚め、可愛い声で喘ぎながら一心不乱に腰を振り続けている。

 そして時折、全身に電気が走ったようにピクピクと痙攣し、リオナがイっているのが分かった。


 リオナが前後に腰を振ると、その度に形の良い乳房が上下に揺れ、ハイポジションで結んだポニーテールの黒髪を左右に揺らし、声を上げてあえいでいた。

 裸の美少女のポニーテール姿は、ポニーテールフェチのオレにとって垂涎すいぜんの眺めだ。

 オレはその素晴らしい眺めに興奮し、リオナに合わせるかのように下から支えながら動いた。

 激しい動きで2人の汗がベッドを濡らし、幾度となく快感が全身を駆け巡る。

 やがて終局が近づき、オレはリオナを抱き寄せ同じタイミングで果てた。


 そのまま暫くは抱き合ったまま、快感の余韻を楽しんだ。

 

「カイト様、凄すぎます。

 わたし、どうにかなっちゃいそうです」

 リオナは息を切らしながら、そう言った。

 処女喪失の日に性の悦楽よろこびを覚えるとは、これもラブポーションの効能のお陰であろう。


「リオナ、またシたくなった、オレのところへおいで」


「はい、カイト様、ありがとうございます」

 そう言うとリオナはオレにキスしてきた。


 オレとリオナの2回戦目が終わり、ベッドの上で休んでいると、誰かが階段を上がって来る音がした。


 ペントハウスに現れたのはジェスティーナだった。

 そしてそれに続きアリエス、アスナ、サクラ、エミリア、トリン、ソフィア、ステラ、リリアーナ、フェリン、アンジェリーナ、レイフェリアが次々とペントハウスに現れ、ベッドの周りをぐるりと取り囲んだ。

 ソフィアを除き、1度はオレと体を重ねた女達だ。


 オレが呆然としていると、ジェスティーナが意味ありげに微笑んだ。


「カイト、1周年記念プレゼントはお気に召しました?

 でも、貴方へのプレゼントは、リオナだけじゃないのよ。

 今ここにいる美女全員がカイトへのプレゼントなの」


「えっ?」

 オレが呆気に取られ、言葉を失っていると美女達は着ているものを脱ぎ始めた。


 なるほど、そう言うオチだったのか。

 今夜は13人の美女全員をオレ1人で相手する訳だから、長い夜になりそうだ。

 これが本当のハーレムと言うやつであろう。


 この状況では、もう逃げようがない。

 オレは覚悟を決め、トリンに人数分のラブポーションと自分用のスタミナポーションを出してもらった。

「カイト様、ラブポーションって作るの大変なんですよ。

 はい、これ13本差し上げますけど、分かってますよね。

 今夜は朝まで寝かせませんよ~」

 トリンはそう言うとオレに飛びかかって来た。

 

 その後に繰り広げられた13対1の攻防は、オレの完敗で終わったのは言うまでもない。

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