第159話 王女姉妹とオレの奇妙な三角関係
ソランスター航空公社の理事会が王宮内の会議室で開かれた。
ソランスター航空公社は王国内の主要都市を結ぶ飛行船定期航路の運営主体として設立された半官半民の企業体だ。
資本金はスター金貨5万枚(50億円)で、内訳は王国が40%、オレと王室が各20%、アルテオン公爵家とバレンシア商会が各10%出資した。
理事長はオレ、理事はフローラ、アリエス、ジェスティーナのソランスター王女3姉妹、アルテオン公爵、内務大臣のロカレ・ブース、リカール・バレンシアの6名が名を連ね、事務長にはアスナ・バレンシアが就任している。
開業して半年、業績は
半分以上は身内が占める組織であるが、『公社』である以上、手順は踏んでおかねばなるまい。
初めに事務長のアスナから、この半年間の業績が報告された。
航路別の旅客数、搭乗率、売上、営業利益。
航路別の貨物取扱量、搭載率、売上、営業利益。
因みに搭乗率は99.5%、搭載率は99.2%と言う驚異的な数値を叩き出していた。
続いて6ヶ月間の財務3表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)の速報値が報告された。
この世界に財務諸表と言う考えは無かったが、企業の財務状況がひと目で分かるので、サクラが探してきた会計ソフトを使い、オレが関与する企業で使っているのだ。
ソランスター航空公社の業績は、一言で言えば『絶好調』である。
運賃を低めに抑えたことで、空飛ぶ船に乗ってみたいと言う人が殺到し、
貨物も同様である。
バレンシア商会が定期契約で貨物の40%を占有しているので、残り60%の貨物搭載スペースを巡り、奪い合いの状況となっていた。
当然、増便の要請が各営業拠点から頻繁に上がっており、増便を検討せざるを得ない状況になっていたのだ。
また現在は王都と各主要都市間の定期航路のみであるが、各主要都市間を結ぶ周遊航路開設の要望もあり、こちらも検討する必要があるのだ。
アスナの業績報告が終わり、議長であるオレが発言した。
「以上が、開業半年間の業績です。
非常に好調な業績であることがお分かりいただけると思います」
「航空需要に供給が追いつかない状況が続いており、増便の要望は各拠点から出ております。
しかし、増便となると飛行船の手配、乗務員と現地職員、管理要員と言った人員増員の問題を解決しないと先へ進めません。
そこで増便は、
私が原案を作りましたので、これをベースに皆さんのご意見を伺いたい」
オレが作った叩き台はこうだ。
◎既設4航路の増便(フェーズ1)
週6便を週10便に増便(月~木は1便、金~日は2便を運行)
◎主要都市間の周遊航路開設
週7便の毎日運行
◎既設4航路の増便(フェーズ2)
週10便を週14便に増便(毎日2便)
◎主要都市間の周遊航路増便
週7便を週10便に増便(月~木は1便、金~日は2便を運行)
◎既設4航路の増便(フェーズ3)
週14便を週20便に増便(月~木は2便、金~日は4便を運行)
◎既設4航路に貨物専用便就航
週7便の毎日運行
◎周遊航路に貨物専用便就航
週7便の毎日運行
それぞれの案には、必要な飛行船の数と人員数が書かれていた。
「カイト殿、こんなに細かく刻まないで、いっぺんに増便することは出来ないのですか?」
そう言ったのは、リカール・バレンシアだった。
「そうしたいところですが、飛行船の手配、飛行船ステーションの用地確保と増設、人員の補充、それに教育が間に合いません」
「なるほど、それで段階を踏むわけですな」
「そうです。
ここに書かれた第5段階の既設4航路週20便にするには、最低でも6ヶ月は掛かります。
ところで内務大臣、内務省からもう少し人員を回して貰うわけには行きませんか?」
「そうですなぁ、回せたとして、あと5人が限界と言ったところです」
「それでは5人、お願いしてもいいですか?」
「分かりました。
早速人選に入り、早めに出向させるようにしましょう」
理事会で増便と新航路開設、人員増員計画は原案通り可決承認された。
これで計画通りに進められる。
理事会が終わり、オレとジェスティーナは王宮の敷地内にある『秋桜の館』へ引き上げた。
オレたちがリビングで寛いでいると、ドアがノックされた。
ジェスティーナが『どうぞ』と言うと、ドアが開き入ってきたのは、アリエスだった。
アリエスが黙って立っているのを見てジェスティーナが聞いた。
「アリエス、何の用?」
アリエスはモジモジしながら、恥ずかしそうに言った。
「会議でカイトさんの顔を見てたら、またシたくなっちゃたの」
それを聞いてオレとジェスティーナは顔を見合わせた。
「やっぱりね、あの
ジェスティーナはオレの腕を掴んでこう言った。
「はい、どうぞ、貸して上げるわ。
カイト、いいわよね」
「まあ、ジェスティーナがいいなら、オレもいいけど…」
「はい、それじゃ、商談成立ね。
アリエス、2階の客間を貸してあげるから、カイトに抱いてもらうといいわ」
「ありがと、それじゃ、カイトさん借りるわね」
そう言うとアリエスはオレの手を引いて2階への階段を上がった。
何とも奇妙な王女姉妹とオレの三角関係だが、お互いに納得済であるのだから問題ないだろう。
客間に入ると、すぐさまアリエスは着ているものを脱ぎ始めた。
ジェスティーナの1つ年上の姉であるアリエスは、今年17歳で明るく爽やかで笑顔が素敵な超絶美少女だ。
腰までの長い金髪で、均整の取れたプロポーションは見事の一言であった。
アリエスは生まれたままの姿になると、今度はオレの着ているものを脱がせ始めた。
直情的と言うのだろうか、アリエスは猪突猛進タイプだとジェスティーナが言っていたが、その通りのようだ。
オレの着ている物を脱がすとアリエスは頬を紅潮させ、潤んだ瞳でオレを見た。
「早くベッドへ行きましょ…」
アリエスが性に覚醒した責任の一端は、オレにもあるから協力する義務があるのだ。
こんな超絶美少女にベッドへ誘われ、断われる男はいるだろうか。
オレは
ラブポーションの効能は避妊、感度上昇、スタミナ回復などである。
アリエスを妊娠させるのは、さすがに
やや褐色の張りのある肌、靭やかな長い脚、芸術的なラインを描くヒップライン、細く括れた腰、やや大きめの形の良い乳房、美の化身のような見事なプロポーションだ。
引き込まれそうなくらいに澄んだエメラルドブルーの瞳、見惚れてしまうくらいに美しい顔立ち、サラサラで艶やかな腰までの長さの金色の髪、思わず息を飲むほどの超絶美少女だ。
そんなアリエスが、オレに愛の行為をせがんでいるのだ。
期待に答えなければ、ならないだろう。
オレはアリエスの鮮やかな桜色の唇に優しく口づけし、柔らかい唇の感触をゆっくり楽しんだ。
やがてお互いに激しいディープキスと進んでいく。
オレの右手が、形の良い乳房を優しく揉みしだくとアリエスは声を漏らした。
そして唇から耳たぶ、うなじへとゆっくりと舌を這わす。
そこから更に下がり、張りのある乳房を舐め回し、ピンク色の乳首を何度も攻める。
頃合いを見て少しずつ下がって行くと、そこは既に濡れていた。
「待って、今度は私に任せて…」
♡ ♡ ♡ ♡ ♡
いったい、どこでそんな技を覚えたのだろう。
既にアリエスの受け入れ準備は整ったようだ。
「アリエス、力を抜いて…」
♡ ♡ ♡ ♡ ♡
その瞬間、アリエスは声を発し、両手でオレにしがみついた。
アリエスの中は相変わらず狭く、奥へ進むには時間が掛かった。
前回同様、手を繋ぎ、お互いを見つめ合い、何度も優しくキスして、少しずつゆっくりと進んだ。
しばらくは、そのままの状態で動かず、そのまま静かに腰を動かす。
頃合いを見計らい、少しずつ動きを早めると喘ぎ声の中に嗚咽が交じるようになった。
十分に馴染んだことを確認し、腰の動きを早めるとアリエスは
ゆっくりと時間を掛け、徐々に高め合いながら、お互いを求め、やがて絶頂に到達するとオレはアリエスと共に果てた。
「とってもキモチ良かったわ…」とアリエスが微笑む。
「ねえ…、もう1回したいんだけど、いいかな?」
オレは無言で頷き、第2ラウンドへ突入した。
今度はアリエスを膝の上に抱え、座ったまま愛しあった。
目の前でアリエスが仰け反り、頬を紅く染め何度も恍惚の表情を見せるのが、何とも言えずエロい。
吸い付くような
アリエスの快感も徐々に高まり、全身をピクピクと痙攣させながら声を上げ
やがてお互いに2度めの絶頂に近づくとオレはアリエスと共に果てた。
3度におよぶ愛の営みが終わり、ベッドの中で息を切らしながら、アリエスはこう言った。
「あの…
わたし、カイトさんのこと、好きなのかも…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます