8話 4人で大冒険

「じゃあ早速だけど、依頼を探しに行きましょうか」

「ああ、そうだな」

「おう、行こうぜ」

「はい」

「えぇ」


こうして俺たちは依頼を受けるためにギルドへと向かう。

ギルドに到着すると、掲示板の前にはすでに大勢の冒険者達が集まっていた。


「うわっすごい数ね」

「ああ」


確かにこれは凄い。

しかもそのほとんどが高ランクの依頼書を狙っているようだった。

当然のことながら人気のある依頼はすぐに無くなっていくだろう。

そうなれば残っているのはかなり不人気な依頼ばかりとなる。

しかしだからといってそんな依頼を受ける気にはならない。

 俺たちはせっかくパーティも4人に増えて先日はデーモン退治も成功したのだ。

Aランクの依頼を受けようと思う。


「どれにするか?」

「そうですねぇ。できれば報酬の高いものがいいですね」

「でもAランクの依頼なんてそう簡単には無いんじゃないか?」

「そうですね」

「よし。ここはとりあえず受付に行ってみよう」

「はい」

「賛成だ」

「そうね」


というわけで俺たちは受付へと行くことにした。

するとAランクは現在品切れだが、それ以上に難易度の高いSランクの依頼が一件あるようだった。


「これなんかどうですか?」

「どれどれ?」


Sランク・ドラゴン討伐


「ドラゴンって本当なのか?」

「はい。間違いありません」

「へぇ~」


俺は少し感心した。


「本当にドラゴンがいるんだなぁ」

「いやいや、今更何言ってんのさ」

「まあそうなんだけどさ」

「それでどうします? 受けてみますか?」

「うーんどうしようかな」

「まあ、ドラゴンなら悪くないんじゃねえの。あたしは賛成だよ」

「私もいいと思うわ。お金がたくさん貰えるかもしれないし」

「そうね。それにレオールさんだって、そろそろAランクになっておいた方がいいと思うし」

「それはまあ、そうかもな」


そういえばレベルは高いが冒険者ランク自体はまだ上がってなかったな。


「じゃあ、これにしようか」

「わかりました。それでは手続きをしてきますね」

「ああ、頼む」

「はい」


こうして受付嬢は奥の部屋に消えていった。

しばらく待っていると、戻って来た。


「お待たせしました。これで登録完了です。くれぐれも無理はしないでくださいね」

「はい」


こうして俺たちは依頼を受けることになった。

依頼主はドラグニア王国。

場所は王都から遠く離れた山岳地帯にある小国らしい。

なんでも最近、そのあたりに凶悪なドラゴンが現れたという。

国の兵士や騎士団も対応に当たっているのだが、なかなか上手くいかないようだ。

そこで隣国の冒険者ギルドにまで依頼を出して事の鎮静化を図っているらしい。


「準備はいいわね」

「ああ」

「大丈夫よ」

「問題無い」

「じゃあ行きましょうか」


こうして俺達4人はドラゴンを倒すべく、目的地へと向かった。

ドラグニア王国の国境付近に到着した。


「ここから先は馬車じゃいけないみたいね」

「ああ」

「じゃあ歩きか」

「仕方ないだろう」

「はい」

「そうね」

「じゃあ出発しましょうか」


こうして俺たち4人の旅が始まった。

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