第17話 父親が亡くなる
次兄から電話が入り、93才の父親が亡くなったので私に通夜に出てくれたら嬉しいと言われました。
正直、ホッとしました。
何にホッとしたかと言いますと、危篤だから来て欲しいという電話でなかったからです。
危篤だといつ亡くなるかを考えてしまいますから。
亡くなったと聞いても何も思うことはありませんでした。気持ちとしては
「へえー、そうなんだ。」みたいな感じです。
ずっと付き合いのなかった我が家から夫と娘2人の3人で実家で取り行う通夜、葬式、初七日を同時にする面白い形の通夜に行ってもらいました。
娘たちは縁の無かった祖父なのに何故行かねばならないのかわからないと文句を言っていましたので、
「どちらでもいいけれど祖父だから忌引きで会社を休めるよ?」と言うと急に行こうかなと。
次兄の話では家族葬なので兄2人と母親だけとのことでしたが、実際は父親と一回り違う弟夫婦(80代)がやって来たそうです。
実家はかなりの広さがあります。
私の祖父が亡くなった時も自宅で通夜、次の日にお葬式をしました。
その時の弔問客は600人でした。
しかし、父親が亡くなった時は弔問客は3人だったそうです。
家族葬ということで弔問をお断りをしたらしいけれど、少ないですね。
その3人は地元の現役の偉い人だったそうです。
通夜から初七日まで一気に2時間くらいで済ませた後、母親の提案でご遺体を置いたまま留守にして外食に出かけたそうです。
何故、出前にしてご遺体と一緒に過ごさないのかちょっと理解出来ませんでした。
1ヶ月ほど胃ろうにして生かされていたそうです。
もうみんな疲れていたのでしょう。
次兄が私の気持ちを汲んでくれ、行かないことに批判的な言葉が無かったのでよかったです。
次兄には手伝いたいけれど手伝えないことのお詫びを伝えました。
最後がこんな風だとわかっていれば毒親を切ることはもっと簡単だったのかなと思ってしまった‥。
まだ大毒の母親がいるけれどこのまま関わらずにいて良いと改めて思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます