じゃり道

@seifu928

第1話大そうじ

昭和30年代は日本にとっても私にとっても変化激しい時でしたが、まだ明治生まれのおばあちゃんが生きていて江戸時代から直接繋がっている明治の生き方もまだ生き生きとしていた時でした。

ですので、大そうじも今とは違い町内会で日にちを決めて夏の日曜日に一斉にしていました。

朝からどの家も家の前に畳を家から持ち出して塀に立て掛けて干します。

畳をとった家の中は床下が丸見えでポットン便所の穴まで見えています。子供だった私はどうゆう訳かわかりませんが、その状況が写真のように脳裏に焼きついています。

そして畳をあげて丸出しの床下に大きい茶色の袋に入っている白い粉を、父は手袋もせず柄杓ですくいまいていました。

その時はそれが何か分かりませんでしたが、かなり後になってそれがDDTとゆう殺虫剤であることを知りました。

当時はそんな薬の上に畳をのせて気にせずに生活していたんです。今なら大騒動になるかもしれないですね。

私の大そうじの記憶はそれくらい。大そうじが終わったあとは家族でおそうめんを食べたと思います。そして大そうじの一日は終わりました。 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る