第11話 猫貴族、一目惚れする
漆黒魔法についての話合いを終えた僕たちは、ダイニングへ移動していた
「他のみんなは今呼びに行ってるから少し待っててね」
おじいちゃんが奥の誕生日席に、右側の奥にラウルおじさん、左側は父さん、母さん、一つ空けて僕が席について待つことに
ガチャ
ドアが開くと40歳くらいで母上によく似た金髪の女性と青い髪の女性が入ってきた。
そして僕を見つけるなり金髪の女性がにこやかに近づいてきて
むぎゅー
「あなたがルークちゃんね。アリアによく似てるからすぐわかったわ!もうやく会えたわ!はじめましてヘレナおばあちゃんよ」
「う、ぐるしい。おばあちゃん」
お祖母ちゃんの強烈な歓迎からなんとか逃れると
「あールークもやられたのね」
いつの間にかやって来ていたフェリシア姉上がニタニタと笑っている。
その隣には少し気まずそうにこちらを見つめる黒髪ボブの美少女が!!
「隣は私たちの従妹のティアよ。ルークと同い年よ」
「は、はじめまして。ティア・ネーロでしゅ!」
「可愛い…」
「かっ可愛い!?」
プシューと音をたてて顔を真っ赤にして俯くティア
(反応も素直で可愛らしいなあ…いやいや、自己紹介しないと)
「は、初めまして。ルーク・ロッソと申します!!」
「おや?どうやらルーク君はうちのティアを気に入ったようだね。」
大人たちは全員ニヤニヤと温かい視線をこちらへ送ってくる
(くっそ!しくじった!これは一生からかわれるぞ)
「えーっとそちらの女性をご紹介して下さい」
(「「逃げたな」」)
「ラウルの妻のクリスタよ。お義母さんと呼んでくれてもいいわよ」
ヘレナおばあちゃんと一緒に入ってきた女性はバチンとこちらへウインクを飛ばしてくる
「い、いえ、クリスタおばさんと呼ばせてもらいます」
「真面目ね。でもおばさんって呼ばれるのは嫌だからクリスタさんって呼んでね」
今回はここにいるメンバーで全員らしいので、夕食を食べ始める
「ところで今回はどのくらい滞在するの?」
「政務もあるので5日ぐらいかと考えてます」
「最終日はゆっくりするとして明日から3日間はルークに魔法を教えないとね」
「ということはルークちゃんも闇属性だったの?」
「そうなんだよ。そのことについてなんだけど、どうやらルーク君はもう魔法が発動出来るみたいだからね。事故を起こす前に僕と父さんで簡単な魔法や制御の仕方について教えるつもりだよ」
ラウル叔父さんが意味ありげにこちらを見ながらヘレナおばあちゃんの質問に答える
(あー漆黒魔法についてはまだ黙っておけってことね)
「5歳なのにもう魔法が出来るの?」
「ティアも同じ闇属性なんだから今度会った時はルーク君に教わればいいんじゃない?いいよね?ルーク君?」
「教えられるかわかりませんが…」
「それはいいわね!じゃあ今度魔法を教えてもらう代わりに、最終日にティアがルーク君を街の案内をしてはどう?」
(ナイスアシスト!クリスタさん!!いやクリスタの姉御と呼ばせてください!)
「は、はい!よろしくお願いしますね。ルーク君」
「こちらこそよろしくお願いします。ティア…様」
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