第20話 帰っちゃだめよ、待ってるのよ

 今日も寒い一日でしたね。お天気がいいのに寒い、これが東京の冬なんですね。

 あなたの街はどんなところですか?雪が降り始めてるところもあるみたいですね。です

 お体に気をつけてくださいね。


 私は今日スーパー銭湯にいってきました。始めての経験だったのですがとても楽しいところでした。天然の温泉です。体、温まりました。

 お食事のメニューが豊富で、おいしいものがいっぱい。

 ゆっくり時間をかけて楽しみたいところですね。また行きたいです。


 今日、母にカニを送りました。北海道から送ってくれるんですよ。お正月に間に合うようにお願いしました。すごく売れてるそうです。

 うちのお店のメニューに、カニサラダがあるんですが、これも人気なんですよ。

 エスコートの木下さんが、あっちこっちの席に運んでました。


 キャストがお客さんにお願いする場合が多いんだけど、〈キャストってキャバ嬢のことです〉私たちって得よね。自分で食べてバックも入るんですよ。300円くらいかな。

 私たちのお給料のシステムって複雑なので、簡単に説明はできないんですけど、本指名、店内指名、同伴などの数で時給が変わります。

 もちろん、売上もね。ですから自分でガンガン飲む子もいます。


 あなたは女の子と一緒に、ワイワイ盛り上がるタイプですか?それとも会話を楽しむタイプですか?お店にもいろいろタイプがあります。お店選びの重要なポイントですよね。

 私がお店を変わるときって、それまでのお店と違うタイプのお店に変わりたかった時です。最初のお店はワイワイ、キャアキャア、タイプでした。

 一般的にいわれてる大衆店で。グループで来店されるお客さんにはいいかも知れないわね。


 そして、二店め、三店めと変わって今の店に落ち着きました。

 私の日記読んでくださってるあなたなら、もうお分かりと思いますが、うちのお店のお客さんは、一人でくる方が多いです。

 どちらかといえば、ワイワイキャアキャアとは逆の店です。もちろん、どなたでも楽しめますよ。でも、気をつけてくださいね。お値段も高いです。


 大衆店と高級店、女の子のタイプ、お給料のシステムなど書き始めたら終わらなくなります。だからそれもいずれまた。


 今日もまた素敵なお客さんにきて頂きました。今日私を指名してくれたお客さんは、山之内さん、愛称はノウチさん。

 ノウチさんは私が、小夜子さんのヘルプでお相手をしたのがはじまりでした。

 で、小夜子さんがお店を辞めてから、私を指名してくれるようになりました。

 でも、小夜子さんと私ではタイプぜんぜん違うし、小夜子さんはこのお店のナンバーワンだったのです。


 こんな時ってけっこう難しいです。

 小夜子さんがいなくなっても、ノウチさんがこのお店にきてくれるようにしなくてはなりません。後釜に指名された私の責任は重いんです。お店にとって売上が落ちては困りますから


 ノウチさんはある会社の社長さんです。どちらかというと語りやです。

 悪くえば自慢やさん。だから聞いてあげるのが私の役割です。

 でも、聞くのって語るより難しいんですよ。


 ただ、黙ってうなずいていても、語り手にとっては張り合いがないでしょ。

 だから、 適度なタイミングで、「えーほんと?」「そうなの?」「知らなかった」などの相の手を入れることなのです。


 これは男性では難しいんですよね。女の子ならわりと入っていきやすいんです。

 私がノウチさんの席にいた時、別の指名が入ってヘルプのキャストに変わりました。私その時ノウチさんにいいました。


「その話の続き聞きたいから、私が戻るまで帰っちゃだめよ」

 たったこれだけで、ノウチさんは私のお客さんになりました。


 こんなこと会社ではいえないですよね。キャバクラならではと思います。

 どうぞ、ビジネスにもキャバクラをご利用くださいませ。


 今日はシャンパンと、豪華な盛り合わせのご注文を頂きました。

 カニも入っていました。

 めずらしく空いているキャストがいたので、ホールマネージャーにお願いして同席してもらいました。もちろん、ノウチさんの了解を頂いてから。

 四人になって盛り上がりました。ノウチさんも大変ご機嫌でホールマネージャーにも「おまえもここに来て座れ」って。


 今日は、私の席だけはワイワイキャアキャアでした。


 それでは、今夜もおやすみなさい。




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