第14話 美魔女と賞味期限

 ねえ、知ってます? 昨日12月3日、美魔女コンテストってのがあって、優勝したひと、すごく、綺麗です。

 お名前は(こんな時って言ってもいいんですよね?)

 谷口のぶえさん 54歳。ネットで見れますよ。

 HT 160 B 82 W 60  H89 数字だけでも、そのスタイルわかるでしょ。

 水着の写真がとっても素敵です。

 お子さんが二人いるんだって、ほんと信じられない。


 昨夜はこれがお店の女の子の中で話題の第一位でした。

 お客さんにも何人かに教えてあげました。今頃きっとNETで見てると思いますよ。

 だから私、自信持っちゃたんです。私が勝つってんじゃなくて、まだこれからも、大丈夫だなってことをです。

 私の賞味期限はまだ30年もあるんです。本当に安心しました。


 それで、私もう一つ自信持っちゃたことがあります。

 それはパソコン〈興味のないひとちょっと我慢してくださいね〉

 Windows10からWindows11にアップグレードできちゃったんです。1人で。

 まだ私の近くのひとでやったって話、聞いたことがない。

 だから、この日記も書いてるのはパソコンだから、私の必需品です。

 でもちょっと変だなって思うところがあるんです。


 それは、あるサブスクに半ば強制的に加入させられたことです。

 加入しないとアップデートできないようなやりかたなんです。

 私すこし怒ってます。だからあなたには関係ないことなのに、日記に書いてしまいました。ほんとうにごめんなさい。


でも、私のやり方がわるいのかな?

 サブスクのことは、ここまでにしておきます。

 関係ないこと、いっぱい、いわせてもらっちゃった、スッキリしました。

 

 明日は日曜日、お店も休みだし誰か誘ってくれたら、もっともっとスッキリするんだけど「あなた、だめ?ねえ、いいでしょ?」


 で、今日は一つうれしいことがありました。

 村上刑事さん、じゃなくて村上圭司さんが、私を指名して来てくれたんです。


 そう、逮捕しに来てくれたんです。

わたしの日記読んでくださってる方は、お分かりですよね。


 村上さんは私がこのお店に入って最初のお客さんです。

 思い出してくれた?

 村上さん、すっごく格好よかった。

 自信にあふれた様子で別人のように見えました。

(前は格好悪るかったってことじゃないですよ)


 入店した日の最初のお客さんだから、その印象はとくに強く残ってたんです。

 それで男のひとの成長がうれしいって、なんか母親になったような気持ちがしたのです。

 きょうは私やっぱり変です。

 他にも、いろいろなお客さんに会いましたけど、素敵なひとばっかりです。


 ◇◇◇

 お店のシステムについて少しだけ。

 お客さんは基本的にお酒は無料です。

 ウイスキーとブランデーは無料です。

 ワインとビールそれとカクテルは有料です。

 うちのお店のお客さんは、お酒はあまり飲まない人が多いです。

 そう、酔っぱらった人ってほとんどいません。

 上手な飲みかたを知ってる人が多いと思います。


 カクテルは女の子専用ですね。私もカクテルを頂くことがあります。


 お客さんが「売り上げが必要なんだろう」って気を遣ってくれることがよくあります。

 おつまみもそうです、「好きなものなんでもいいよ」って、でもうちのお店の隠れた人気メニュー、なんだと思います?それは、お新香です。

 理由のひとつは、つゆが垂れるものは女の子が嫌うからです。

 だから、そういうメニューはありません。


 同伴の時も同じです。

 入店前にお食事をすることが多いんだけど、人気はやっぱりお寿司です。

 理由はやっぱり同じ。垂れないからです。

 べつに高級なものがいいってわけじゃないんです。

 お寿司屋さん、ごめんなさい、


 逆に絶対に食べないもの、もうわかりますよね。


 カレーとナポリタンです。 カレーは黄色、ナポリタンは赤 跳ねたら最後絶対とれません。トマトの料理はみなそうですね。

 カレー屋さん、イタリア料理屋さん、ごめんなさい。


 キャバ嬢の衣装って白が多いのです。だから赤と黄色は危険信号なのです。

 交通信号機と同じなのね。


 交通違反はいけません。村上刑事に逮捕されますよ。

 ほんとうは大好きなんです、でも食べれないのです。分かってください。


 今日は私の勝手なお話をを聞いてくれたあなた、ほんとうに感謝しています。

 あなたがいてくれて、ほんとうによかった。


 それじゃあ、今夜もおやすみなさい。


























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