夜明けと彼岸花

死ぬのなら夜明けがいい。何度も望み、何度も願ったあの「歌」を聞きながら少しばかりの後悔と願いを想う。

昇りゆく朝日と溢れ出る光を全身で受けながら、今までの人生を振り返る。

ため息と涙を漏らし深く息を吸い込む。

拳銃を頭に突きつけ引き金に手を掛ける。

世界は新たな一日を始めようとしているのに俺は人生を終えようとしている。

その事実に吐き気と眩暈を起こしながら拳銃を握りしめる。

もう一度深く息を吸い込む。

引き金を引く。

そして最後にこう思う。

「幸せになりたかったなぁ。」

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空っぽの壺 @empty1

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