アーク・ライズS ユミィアの紙飛行機

仲仁へび(旧:離久)

第1話 はじまり



 それは運命を紡ぐ話。

 それは世界を超えた想いの話。


 それは数えきれないほどの悲劇の話。

 それはその、数えきれないほどに起きた悲劇のその果てにある話。


 世界を救えなかった。

 結局、私達のやった事は無駄だったのかどうかもしれない。






 私は愚かだった。

 彼も同じく愚かだった。


 私達二人は共に間違え、共に手をとり、それでも共に歩き続けた。


 夢を見て、願いを叶えようとして、共に生きようと足掻き、そして運命に抗い続けた。


 私はいつだって彼と共にあった。


 彼もまたいつだって私と共にいてくれた。


 二人で一人。

 二人で一つ。


 相思相愛。


 相死 相愛。


 死が二人を別つ時まで。




 これは運命を紡ぐ私達の話。

 これは世界を超えようとした私達の思いの話。


 これは数えきれないほどの、私達にふりそそいだ悲劇の話。

 これはその、数えきれないほどの起きた私達の悲劇の、その果てにある話。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る