英雄で権力に溺れて終わりかける話

イアァ・ジョン

始まりから終わりへ


気がつくと転生していた。


いつの間にか自我があって、気がつけば6歳。


母も父もいない。


だが村での居場所はあった。


子供なのに、頭が良くて、手先が器用だったようだ。



少し飛ばして結論から行こう。


ここには畑に家、川に山に、道。


それしか無い。


つまるところ生きる理由が無い。


無くなった。


ここには娯楽が、甘味が、生活基準が何も無い。


魔法もあったが、それはいつ使えるか分からなくて使えても生活魔法と言えるレベルらしかった。


そして俺は使えなかった……


友達というかは分からないけどもお友達はいる。


いつもそこら辺の自然で遊んでた。


退屈だ。


そんな日常に嫌気が刺したのか、いつの間にか遊ばなくなった。


それからは開発をしていた。


おもちゃを作ってみたり色々やっていた。


村でのことで色々アドバイスをしていたら、いつの間にか、天才になっていた。


でも、それはこの世界に無いだけで、向こうの世界にはあったものだ。


持ち上げられるのは歯痒かったけどいつしか、それは嫌味になっていた。


全てを放棄して、仕事をしていた頃。


ついに生きる理由が無いことに気がついた。


それからは虚無だった。


まずい飯を食べ働き、寝る。


つまらない。


その日はいきなり来た。


昔遊んでた子達が俺を連れ出し、山の山頂に向かう。


子供というのは頑固でめんどくさい。


俺は諦めていた。


そして面倒くささが限界を迎える前。


俺はどんぐりを使ったおもちゃを作り、教えていた。


教え始めると、静かで、ただ純粋な視線がある。


そして無事完成すると、純粋無垢な笑顔とお礼が返ってきた。


それは今までにないとぶっちぎりで言えるぐらいにはただ嬉しかった。


そして遊ぶ事もたまにはするが、それ以上にお勉強会をやった……



そしてある日、この村に一大事な事が起こった。


お国の人やらが来て税が大幅に多くなったようだ。


今回ばかりは手伝った。


いや指導した。


そこからは大変だった。


達成しても上がり続ける税。


村長が代わり、世代交代をしていく。


そして成人を迎える頃、ようやく国を知った。


無能で汚職な国。


不思議と思考はたった1つになっていた。


革命をする。


多分俺がダークファンタジー系が好きだった事にも、関係があるんだろうな。


そこからは行動は早かった。


俺の有する全ての知識を…約2000年の歴史を総動員して行った。


そしていつしか気づいた。


無理だと。


あまりにも巨大で、根が深すぎた。


だから俺はお友達を使う事にした。



計算能力を教えて自ら解読していった天才……


体術を、卑怯を、言葉遊びを教えて最強の騎士……


人を、人生を、心を、感情を教え全てを理解する詩人……


想像力を吸い取り、最強の魔法使いを……


俺の知識を吸い取り、未来を予測し、想定外でも行動していく化け物……


俺はまず国を取る


そしてお前たちが革命を起こすように……
















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