第39話 「カクヨムコン8」長編部門応募作10,000超え

 年々厳しくなっていく「カクヨムコン」ですが、とうとう応募締め切り前日までに、応募総数が10,000作を超えました。

 これは狭き門がさらに狭くなりますね。

 まあこのうち、書籍化を果たしたプロが別部門になっているので、それほど厳しさが増したわけではないのですが。

 それでも前回の8,000作弱と比べれば格段に多いです。


 世の中に10,000作も応募作のある小説賞・コンテストがあったでしょうか。

 ある意味記録的な出来事です。

 これもライトノベルでは出版業界を引っ張るレーベルが揃っているKADOKAWAのご威光と呼んでもよいでしょう。


 当然応募作すべてを読んだ人はおらず、一次選考にあたる下読みを読者選考で補っている「カクヨムコン」ですから、作者のフォロワーと読み専さんの多さが決定的な差を見せつけてきます。

 すでに★が5桁に及ぶ作品さえあります。

 一方で、読めば面白いのに★が一桁で止まっている作品だってある。

 これは作者フォロワーがほとんどいない「一匹狼タイプ」の書き手の作品か、読み専さんたちにアピールできていないからです。


 読み専さんは『カクヨムコン』応募作の中から珠玉を探し出そうとしています。

 面白いのにアピールが下手なために読まれない作品は案外多いものです。

 かくいう私も、アピールはかなり下手です。

 ただTwitterでのアピールや作品情報ページの「紹介文」つまりあらすじを書く部分をいかに面白く書けるのか、さらに効果的なタグの使い方など、足掻ける要素はいくらかあるはずです。


 『カクヨム』で重要なのは「検索に引っかける」ことです。


 『カクヨム』内の検索機能に引っかけるには「タグ」が最も有効です。

 しかし、タイトルやキャッチコピー、紹介文も検索で引っかかるようなので、どれだけ検索が多そうな単語を思い浮かべられるかが、検索からやって来る読み手を大幅に増やす鍵となります。


 タグは必ず8つすべて使い切ってください。

 そのうえで、タグにしたい単語が9以上あるようでしたら、ふたつのタグをひとつの欄に書きましょう。

 カクヨムの検索は「部分一致」で表示されています。

 「怪盗」タグと「大怪盗」タグがあったとして、「怪盗」で検索すると「大怪盗」タグも引っかかるのです。

 だから「大怪盗対名探偵」というタグをつければ「怪盗」「大怪盗」「探偵」「名探偵」という単独タグの検索でも引っかかりますし、「怪盗 探偵」というふたつのタグの検索でもひっかかります。


 検索は基本的に「タグになりそうな名詞」を複数組み合わせてなされます。

 つまり『ルパン三世』のような作品を読みたければ、「怪盗 ガンマン 剣士 ICPO」と4つの「タグになりそうな名詞」で検索するのです。

 そして検索は「部分一致」でよいので、仮にひとつのタグに「怪盗/ガンマン/剣士/ICPO」と設定しても、先ほどの検索でヒットします。

 この特性を活かせば、登場人物全員の属性を8つのタグにセットすることすら可能です。文字数さえきちんと把握していれば、ですが。


 タグは検索結果を見るとすべて表示されるので、ここに検索タグがあるとわかりやすいのです。

 タイトルにタグが含まれていても引っかかります。キャッチコピーは推測ですが引っかかると思います。


 そして厄介なのが「紹介文」です。

 紹介文は検索結果の画面では全文表示されませんので、紹介文の中にタグが含まれていると、検索した人は「タグにはないしタイトルにもないから検索間違い?」と思われがちなのです。

 ですが全文表示されなくても、検索には引っかかってくれますから、しっかり書いておくことが重要です。


 どんなにタグがすべてヒットした作品でも、「紹介文」をすべて読んで「面白そうだ」と思われないかぎり一話も読まれずブラウザバックされるのがオチです。

 ですので「紹介文」ではタグをすべて回収するとともに、面白そうに見えるあらすじをしっかりと書かなければなりません。

 どんなに本編が面白くても、「紹介文」が下手くそなら読まれないのです。


 ということで、これから『容疑者のひとり』と『怪盗コキア』の紹介文を改めてきます(笑)。



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