第43話 物議を醸す連載小説

 いやあ、これだけ見当違いなことを言う主人公も珍しい。


 『昨日の君の物語』の高石雄一。

 女性から「付き合ってくれ」といわれて「他にもふたり気になっているけど」と真正面から答えるという。


 第四章を推敲していたら、第四章第16話で槍玉に挙げられていましたね。

 まあ本日の第四章第13話でもさっそくある人物からからかわれていますが。


 こんなとんちんかんな男が、どれだけ変わっていくのか。

 タロットが示した物語ですが、この変化がなかなかうまく描けなかったんですよね。

 なので「箱書き」を途中で書き換えています。

 本当は紡木さんにある騒動が持ち上がる計画だったんですよ。最初は。

 しかし物語を進めていくと、どうしてもそういう展開にはできなかったのです。

 それで「箱書き」を改めて、もっと穏当な着地点へと導いています。


 ただ「ミステリー」ではないので、謎はすぐに解けるようにしてあります。

 それでも「ミステリー」っぽい進行にはなりますけどね。

 このあたりに、当初「恋愛」「ラブコメ」「ミステリー」で迷っていた名残があります。


 で、本日から始まる第四章では「こちらの音は聞こえるが、あちらの音は聞こえない防音建築のマンションの謎」について解き明かすことになります。

 というより、第14話であっさりと提示されてしまいます。

 まあ「ミステリー」ではないので。


 でもまだ「謎」はありますから、それをどう織り込んでいくか。

 推敲しながら整えています。



 というわけで、今日から始まる第四章にご期待くださいませ。

 ゲスな主人公の迷推理をご堪能あれ。



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