第82話 海中戦の準備
朝になり冒険者ギルドに到着すると、領主からの報告が看板に掲示された。
―沖合に出現した迷宮の対応について―
決定事項
・迷宮は完全破壊
・沖合の魔物の大規模討伐
援助内容
・潜水用の魔道具の貸出
・帝国海軍との合同で討伐
・大規模討伐に功労者にはそれぞれ10万エル
・迷宮破壊に貢献した者は50万エル
うーん? 相場は分からないが難易度が高いのだろうか。あぁ、いや、パーティー組んで挑むからパーティー資金はそれなりに潤沢になるのか? 人一人にこれだけ報奨金出すとは、領主は懐が深いんだな。
「参加します?」
「状況によるな迷宮の方が芳しくなければ迷宮の方に行くし、迷宮が順調そうなら大規模討伐に力を貸す」
「報酬を多く貰える方に行く感じですか」
「そもそも受けられる基準とかあるんじゃない?」
「受付で聞いてみよう」
ノンナがそう言うので受付で詳細を聞いてみる事にする。
「という訳で、教えて下さい」
「はい、基本的な事から話しましょう」
そう言って受付の人は基本的な冒険者の階級について話してくれた。
冒険者の格付け一覧(下に向かって階級が上がる)
・
・
・
・
・
・
金剛級からは昇格に試験が必要になる。黄金級は依頼達成を積み重ねていく事で昇格可能。
「で、俺達は金色になっているから」
「現在、黄金級ですね」
「因みに、今回の特別依頼の資格はどんな感じですか?」
「迷宮は金剛級以上で、討伐は黄金級まで全員参加の様ですね」
「港湾機能の回復が目的だから、かなり大規模に動くつもりなのかね?」
「帝国海軍を呼び寄せてきましたからね。領主は相当この作戦を早急に進めたいようです」
「迷宮があそこに出来ても利が無いって事か」
「まぁ、管理できるならともかく、魔物が垂れ流しになっている状態を放置し続ける理由はないでしょうね」
討伐にしか参加できないみたいなのでそれ用の装備を整えるか。
❖ ❖ ❖
討伐用の装備は何を準備するべきか。相手は海中。錆止めとかそういうのか用意するか。サザナミやノンナは港で補給班の任についてもらうか。
「海戦用の装備か。銛とか魔法とかで大規模を攻撃する必要があるかもね」
「準備、する?」
「必要ないかもな。最悪肉体だけでどうにでもなるし」
「……確かに」
という訳で、もってくものは救命胴衣とかそこら辺だな。
「縄とかも持ってきましょう。どこまで役に立つかは分からないですけど」
そんな相談をしながら海中戦の為の準備を進める。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます