第11話 修行の時間、レッツ首狩り!
強くなる。生きてくための目標が出来た。さぁ、レッツ、修行の時間だぜ。
“サポートさん。俺があの大群に勝てるようになったとしてその先のオリジンゴブリンに勝てるか?”
“不可能です。原初であるオリジン種はそこら辺の生物とは格が違います。存在そのものが概念の一つであり、現象の様なモノです。ご主人様のやろうとしている事は自然災害を討伐しようというモノです”
“無謀って事ね。取りあえず、それ以外を倒せるまで強くなりたい。周りにそう言った環境はないのか?”
“検索完了。北西に320メートル先にダンジョンがあります。そこに入る事をお勧めします”
“ダンジョン、どういったものなの?”
“この世界に滞留する魔力が過剰に密集する事で生まれる自然現象です。この森は魔力が大量に留まりやすいので凶悪なダンジョンが生成されます”
“その北西の奴はどれ位なんだ?”
“下に向かって進んでいく構造になっています。上層は今のご主人様でも対処は出来ますが、下に向かって進んでいくほど攻略は難しくなります。そこに入り、下層を目指せば自然に強くなるはずです”
“成程、分かりやすい”
サポートさんの言う通り、ダンジョンに向かう事にするか。
「サザナミ、行くぞ」
「…………」
サザナミを体に乗せて、全力で走り始める。速度は結構出てる筈だから、320メートルなら数十秒でつくだろう。
って、思ってたけど、あんまり意味ないな。車並みのスピードで走れてるとは思ってたけど、障害物があるんじゃ、そこまで早くは動けないな。
「ここか。サザナミ、ここはダンジョンって言ってな」
「…………」
取りあえず、サザナミにサポートさんから聞いた事を話す。理解してるのかしてないのか反応というより、言葉が繋がらないからつまらない。愛想の悪い、相棒と共に入ることにする。
「入り口付近は洞窟の様になっているけど、中はレンガ造りの通路だな」
「…………」
不思議な場所だ。人の手が加えられたかのようになってるけど、人の気配はない。まぁ、動物みたいな感じはあるんだけど。何があるのやら。確か、下に行けば強い奴と戦うことになるからな、上の方でしっかりとレベルを上げておかないとな。
❖ ❖ ❖
ダンジョンに入ってみると出て来るのは狼だな。とにかく動き早い、見切りのカウンターで精一杯。しかも、毛が硬くて斬り付けるのも辛い。めっさ、戦い辛い。
逆にサザナミは特に動きの変化はないな、窒息させてそこから毒を吸飲させる。すると、死ぬ。
「えぐい、強い」
外では俺の方が強かったけどこっちじゃ立場は逆転だな。
さて、どうするか。武術の経験なんてないし、今まで適当に剣を振って来た訳だが。ここから先はそうもいかないから、考えないとな。
「外で戦闘する事も考えると、急所を的確に狙えるようになりたいな」
「…………」
今までも狙ってたけど、一瞬で判断するにも足りないんだよな。首以外斬り付けてもこういう奴等は構わず動くからな。ゴリ押しでやり切れる程、強くはないな。なら、どうするか。…………こういう場合は持ってる武器を鍛えるか。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
名前:
称号:異世界転生者 森の狩人 悪知恵師 呑み師 変態ゾンビ 進化ゾンビ
HP:620/620
MP:420/420
SP:1320/1320
コモンスキル
剣技(LvMax) 狩猟(LvMax) 飼育(LvMax) 痛覚無効(LvMax) 高速再生(Lv1) 悪知恵(LvMax) 健脚歩(LvMax) 移動(Lv2) 投擲(LvMax) 鑑定ステータス表示(Lv5)
固有スキル
吸収捕食(LvMax) 身体操作(Lv Max) サポート(Lv1) 風神■神(Start-■■)
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
身体操作が一番の武器になるかな。体の変化と体組織の変化、これをより高速化、多様化させられれば強い武器になる筈だ。
「実験を始めよう」
「…………」
「そんな目で見るな」
格好つけて言ったが、サザナミには不評であったようだ。気難しいね。
「今やれるのは、肥大化位だな」
そう言って、通路一杯になるまで自分の体を肥大化させてみるも、邪魔だという事しか分からない。肉の壁で安全地帯を作って一先ず、性能の向上に努めるか。
「縮小化」
「…………」
「おお、硬くなった。見てみろ、サザナミ」
「…………」
硬くなった右手でプニプニ突くが迷惑そうにしているのが分かる。あはは、そんな感じになるなよ。お前もできるならやってみれば?
「関節の増産、骨を増産、体内で骨を圧縮。筋繊維と靱帯部分を利用してバネの力で砲台を作る」
「…………」
やる事を呟きつつ発射する。引き搾りを最大にして、撃つ。
ガアアアアアッン!!!
壁に撃ったが骨がめり込んでら、しかも広範囲にひび割れてる。多分、狼なんかに打ったら吹き飛ぶだろうな。よし、骨マグナムと名付けよう。
「準備に時間が掛かるのが難点だな」
「…………」
まぁ、腕が変形しているのもサザナミにとっては気に入らないのかもしれない。
それじゃあ、進むか、もっと試したいことがあるし。
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