「猫の秘密」

 にゃあと一声、夜明けに溶ける。

 ベッドの上から猫が顔出す。


 朝だよ…。


 床でばらばらと跳ね返っていた黒いモノらが、猫へと向かって一斉にとぶ。


 それらは猫の背にもぐり込むと背中の黒いぶち模様となった。

 もぞもぞ動いてやがて静まる。


 主はベッドで寝息を立てる。

 猫は素知らぬ顔してまた丸くなる。

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