「夜蛇」
カーテンの向こう側から夜が来る。
薄暗くなっていく畳の部屋で坊は積み木で鳥居を作る。
「部屋が海に沈んでいくみたい」
暗さが増し、坊は呟く。
締め切った窓のカーテンが揺れた。
隙間から黒い縄のような生物が積み木の鳥居をくぐり抜けて、それと同時に坊は消えた。
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