第9話 主人公の親友 Ⅱ

中学の時から太郎と学校以外で遊ぶことが少なくなっていたなぁ・・・


学校来ている時はなぜか怪我しているし、絶対に何をしていたかを言ってくれない。


そのせいか、学校ではヤンキーだの不良だのと言われ始めていて怖がられ始めていた。


金髪に染めるような真似はしていなかったが、確実に小学校の時の大人しい雰囲気からはかけ離れていた。


それでも学校に迷惑をかけるようなことはしていなかったし、成績も上位の方にいつも食い込んでいたことは未だに覚えている。


成績上位陣が、いやクラスがいつも不思議に思っていた。


欠席していたという方が珍しいくらいちゃんと出席していたから、太郎がしているわけではなかった。


ただ、確実に


ある時、俺が先生に呼ばれてて翔子を先に家に帰した。


太郎はすでにいなくて帰っていたと思った。


そして、わずか10分で終わった用事で帰っている途中に声を荒げている翔子の姿が見えて、どうやらナンパされてトラブルになる寸前だった。


だが、俺は遠目からでしか見えず、なにか起きたらとても間に合いそうになかった。


急いで走っても無理だった。


その時にナンパ野郎が切れたのか、翔子の腕を掴んで無理矢理連れて行こうとしていた、その時に誰かが後ろから声をかけていた。


ナンパ野郎の取り巻きの一人がなにか喚きながらその声をかけてきた人を殴ったが、平気な様子で殴った取り巻きを一撃で倒してもう一人の取り巻きを一瞬で気絶させていた。


ナンパ野郎はそれで面子が潰れるのが嫌だったか、殴ろうとしたけど足をかけれて転び、ドロップキックで動かなくなった。


やっと翔子の元に辿り着くとナンパ野郎たちを倒したのが太郎だった。


「太郎なんでここn「自分の女から目を離すんじゃねぇぞ!!」・・・」


俺は何も言えぬまま、太郎がどこかへと行ってしまった。


翔子は太郎が変わっても普通に接していたし、俺もそうだったが、それは中学までの話だ。


高校に入ってから不良から抜けたのはいいけど、今度はバイトで学校外で話す機会がなくなって別の意味で心配になった。


太郎はちゃんと


大真面目な話で中学はまだ目が生きていたけど、今は深い谷底を覗き込みような暗い目で、この先がまるでないような感じになっている。


俺には分からないが、いつか倒れるような気がしていた。


俺と翔子の・・・まあ、色々と巻き込んでしまっていることは本当に申し訳ないとは思っているけど、それとは関係ない。


中学から始まることだからだ。


俺は太郎の親友で力になろうと思っていた矢先がこれか・・・


続く・・・

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