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何がENDだ。薬物中毒者じゃあるまいし。妙な夢を見たもんだ!

僕はむしゃくしゃしていた。なんてこった!こんなことでいいのかい!今日も朝から酷いものだ。窓から外を見ていたら、「シルクハットの紳士君」が、道端で寝転がっているおっさんを片っ端から杖で殴り殺していた。「シルクハットの紳士君」はすごく怖いやつだ。200年くらい前から、この辺りで人を殺しまくっている。海の向こうにも行ったそうで、そっちでは容赦なく機関銃をぶっ放していたらしい。まったく。でも僕には今のところは優しい。「シルクハットの紳士君」は優しいところもある。僕のパパは彼のおかげで大金持ちになったのだ。彼を放りなげては捕まえ、150キロだかなんだかのストレートで投げてはキャッチして、そしたらものすごくビッグになっていたと、しょっちゅう葉巻を吸いながら話してくれる。考えていたら、まんざらでもなくなってきた。「シルクハットの紳士君」もいいやつだ。リビングに入ると、パパが頭にナイフを刺されて死んでいた。ママは全身が蜂の巣にされて死んでいた。二人の血だまりをばしゃばしゃやっている下手人は、「シルクハットの紳士君」だった!

「紳士君!なんてことを!」

彼はママを殺すのに使ったコンバットマグラムをハンカチ(ヨーロッパ産だな、あれは)で拭きながら答えてくれた。

「いやあ、君のパパは勝負に負けてね。なんせ、渾身のストレートが今や138キロだぜ。パッカーン!ホームラン浴びちゃってよう。」

まっくら。僕はまっくら。

「さあて、君は何がいい?軍用基地の海にでも、埋め立ててやろうか?」

シルクハットの紳士君は、どこからかバッドを取り出して、僕の頭にジャストミートさせるべく、構える。おっ、王貞治の一本足打法だ。

「まったく、終わっちゃったぜ!」

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