小さな殺し屋さん

ねむねむ

第1話 小さな殺し屋さん

『次のニュースです。

 ○○市在住の△△さんが、刃物で襲われ、死亡しました。

 警察は、【小さな殺し屋さん】による犯行とみて現在捜査中です。』

……またか。

警察官である俺は、今朝のニュースを見てため息をついた。

【小さな殺し屋さん】とは、5年前から現れた殺人鬼だ。

その名の通り、とても小さい。

まだ中学生くらいの年齢で、身長は135cm。

とても素早い動きと、天才的なハッキングの技術を兼ねそえているため、なかなか捕まえられず、警察は手を焼いている。

刃物による刺殺と、液体での毒殺が多い。

ショートカットにくりくりした目と、小顔な顔。かわいらしい容姿をしている少女が、【小さな殺し屋さん】だ。

少女は、整形手術を受けたことがないため、容姿は何も変わっていないはずなのに捕まえられない。噂によると、裏の闇組織とつながっていて、幼いころから殺人関係の英才教育を受けていた、らしい。

結果、少女は【小さな殺人鬼】と呼ばれる殺し屋となり、闇組織の仲介の元、殺人依頼を受けてこなしている、らしい。

今月だけで被害件数は約20件。

一週間で4~5人殺している、というペースだ。

しかも一人で。

ある警察官が鉢合わせたときは、小さな体に見合わない強烈な蹴りを頭にくらわせ、倒れた警察官の首を絞めて殺している。

人外の強さなのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る