第2話「喜ビノ旅」③の1

※場所は人間がアースガルズ(北欧神話の舞台)と呼ぶ場所。第2話「喜ビノ旅」②の2の続き。(※)内は演出指示です。<>はセリフ以外の演出ほかシュチュエーションです。★は出来ればお願い項目。


<ビィィィーンと何もない所から空間が開く音。突如として、ヒューツという雪が吹雪く風が聞こえる。あたり一面の極寒の地>


はく:「さ、寒い…。ここはア、アースガルズ?」


けい:「アース神族の世界だね。ここは怖いお兄さん方しかいないと思うけど…(※しばらく間を空ける)べ、べに?」


べに:「フリッグ様に会いに来た。」


けい:「(※大変驚いた声で)フ、フリッグ様!HEY!ただでさえYABAIのに!怖い兄さんか姉さんしかいないこの国で、(※急に落ち込んだ声で)紅、フリッグ様に会いに来たんだ」


はく:「けい、フリッグ様って誰?」


けい:「はく、知らないのか?フリッグ様?この世界、アースガルズの最高神さいこうしん"オーディン"様の奥様、最高神さいこうしん"オーディン"夫人だよ。このアースガルズ"最強の女神"(※フ~っとため息)」


はく:「"オーディン"様は私も知ってる。アースガルズどころか神様の中でも"戦神最強いくさがみさいきょう"とも言われてるのを聞いた事がある。」


けい:「SOU!その"戦神最強いくさがみさいきょう"とも言われる方が1番恐れてるある意味1番怖い神様(※ふふっと笑う)」


はく:「けい、何故、急に笑う。気持ち悪い…」


けい:「ここは寒いわ、べにが会いにきたのが"フリッグ"様とか…ウチには理由が全くわからへん。もう笑うしかない(※ヤケになって大笑いする)ははははははは…」


<ズドドドドオドドドドンという音と衝撃が起き、3人が立つ地面が急に揺れだす。強大なハンマーが雷を放ちながら地面に突き刺さりプスプスと音を立てている>


トール:「(※凄い怒気で)お前ら、何者だ!」


けい:「(※驚きの声で)きたー!あの神様でしょ?あの有名神ゆうめいしん!どうみても、間違いない!あの雷といい、あのでかいトンカチ…(※しばらく間を空ける)。あんたも分かるでしょ。あのデカいトンカチみたら…」


べに:「(※かしこまりながら)僭越せんえつながら、あなた様は、"トール"様ですか?」


トール:「(※怒声が収まり威厳のある声で)お前、異国の神の1人か…。出自はジャパンあたりか…。あ、あとその女神はしってるぞ!""って名前だろ。""と良いことが起きるという噂の…。(※フフッと笑う)"が"言ってたな!もう1人は天界のやつか…また奇妙な組み合わせだ。それとな、自己紹介するときは自分の名前から先に言え!」


べに:「私の名前はべにといいます。ジャパンの"ウカノミタマ"様の小さな摂社せっしゃの1つを任されていた力なき者…」


トール:「力なきね…。俺はは好きじゃないだが…。"ウカノミタマ"は知ってるぞ!""と仲が良いからな。""と仲が良い神の関係者とは余程、運のいい奴だ。俺は血の気が多い方でね。強いやつとは手合わせするというのが信条なんだ。」


はく:「べにも…慶も…私も…みんな女。そんな…いきなり喧嘩を売るなんて神様だけど神様のすることじゃない!」


トール:「この世界では男も女も関係ない。力あるものが全て!ヴァルハラの"ヴァルキリー"達も皆、女だがみんな滅法に強いぞ!それに""は女だが、俺が知る戦神いくさがみの中で1番か2番目位に強い。俺が逆にコテンパンにされるからな。(※急に声のトーンが落ちる)でも最近は""の噂は聞かんな…。だが、最近、""が強引に"前線をこじ開ける力"は感じたぞ!(※豪快に大笑いする)ははははははは…」


慶:「まあまあ、トール様の言われる""はウチラも知りませんが、身内の話は身内でしてもらって…。ウチラは非戦闘系の"優しい神様"なんで…(※ヘヘッと愛想笑い)」


はく:「(※トールを睨めつけて)私、こいつ…嫌い…」


トール:「おっ!やるのか天使の嬢ちゃん?俺様は強いぜ!」


べに:「はく、ダメ。私たちはここに戦いに来たんじゃない。トール様。」


トール:「なっ、なんだ…」


べに:「失礼なお願いとは存じますが、お願いしたいことがあります。」


トール:「なんだ。なんだ。俺様にお願いって…。戦う以外は俺様にはできんぞ!」


べに:「いえ、ここでお会いしたのも何かの縁。最高神さいこうしんオーディン様と肩を並べると称されるトール様なら叶えられる小さな願いです。」


トール:「ほーぅ。その小さな願いとは?条件によるが…」


紅:「"フリッグ"様にお会いしたいのです。トール様の力添えなら簡単なはず。」


トール:「(※驚きの声で)フ、フ、フ、"フリッグ"に会わせろだとーーーーーーー!!!」

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