第22話 悲報、俺の部下エロい
「お、オッケーです」
俺が
もう終わったのか。案外存外早かったな。
「おう……って、え?」
俺は
そこには船長がいた。
いや、正確には違う。いるのはノースだ。
ノースが船長の服を着て、立っていた。
どういうコト……???
「僕にはちょっと大きい……ですね。」
「そ、そうだな……? それって船長のだよな?」
裾を持って広げるノースに、俺は質問する。
「そうですね。船長が、もしものためにって箱に入れて持たせてくれました。」
船長、あんた気が利くのが利かないのか。
えー、皆様に嬉しいお知らせと悲しいお知らせがございます。
まず、嬉しいお知らせ。ノースが船長の服を着ると、とても可愛らしいです。
船長は155センチ。ノースは見た感じ。150センチ未満。
船長は皆様ご存知の通りナイスバデーの持ち主であり、肉付きもいい。ノースは細身で小さく、とても可愛らしい感じ。
そんなノースが船長の服を着れば、ダボッとなって裾もギリギリ地面につかないくらいになり。とても、可愛らしいのだ。
これは嬉しいニュースだ。可愛いのは見てるだけで心が安らぐ。癒やし最高。
では、悲しいお知らせ。
俺の部下がエロいです。
あんの船長、シャットがローブとかは普通なのに、タイツだけはちゃっかりノーズのサイズにピッタリのを渡してある。
ピッタリサイズのタイツに、大きめミニスカート。ダボダボなシャツに、さらに大きいローブ。
つまるところ、彼女の慎ましいところが見えそうで見えなかったり、彼女の
エロさ可愛さは、胸の大きさに比例しないことを身を挺して教えられたような気分だ。
ヤベェ、俺の息子が反抗期突入してる。
「そ、そうなのか。てか、船長は女って知ってたのか?」
俺はなんとか息子を教育しながら、ノースに質問を投げる。
隠してたわけじゃないのは知ってるけど、みんな女の子として扱うような素振りは見せてなかったと思う。
「……ほぼみんな気がついてますよ」
ノースは数秒の沈黙の後、ジト目で俺を見つめる。
「……マジで?」
俺も負けじとアホ面で対抗して、彼女を見つめる。
普段は優しい部下のジト目。何かこう、グッとくるものがある。
「マジです。」
ノースはプイッと顔を逸らして言う。
「気がついてないの俺だけかよ。疑いもしなかった、というか、アイツラよく気がつけたな。」
見つめ合い勝負では勝ったが、試合には負けた。
「元帥が鈍いだけです。」
ノーズが再びジトーっとした目で俺を見る。
お、俺鈍かったのか……確かに、今まで女の人の好意を感じたことないぞ……!!
それはただ単に好かれてないだけか。
「そうなのか……俺もそろそろ歳だしな。まだ20だけど。」
最近、若い子が怖いよ。
「元帥、その、全裸で寒くないんですか?」
ノースはおずおずと俺を指さして言う。
「あ? あぁ、寒くないな。不思議なことに。船長たちも待ってるだろうし、そろそろ行くか。」
「そうですね。」
衝撃の事実にもっと話していたい気持ちもあるが、今は作戦との途中。油を売っているわけには行かない。
「よーし、青の神剣手に入れて、早く船に戻ろー!!」
「オー!!」
俺とノースは手を上に掲げて、歩きはじめた。
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