青猫君と赤猫ちゃんのお悩み相談所

トマトも柄

第1話 青猫君と赤猫ちゃんのお悩み相談所

 白いテーブルの長机に椅子を用意して青い猫と赤い猫が座っている。

 座って誰かを待っているような感じでもあります。

 すると、人形が静かに部屋に入ってきます。

「お悩みがあります! 最近腕のほつれが出てきて少し動かしにくくなっています。 ほつれを直していただけないでしょうか?」

 人形は悩みを青猫君と赤猫さんに打ち明けます。

「よし! 確認しましょう!」

 赤猫ちゃんが立ち上がり、人形の腕を確認します。

「これならすぐ直せるね。 今からしようね」

 赤猫ちゃんが今から針と糸を持って腕のほつれを直していきます。

「ありがとう! これで腕が動きやすくなったよ!」

 人形は喜んで部屋を後にしました。


 今日はお悩み相談でみんなの相談を受けています。

 この青猫君と赤猫ちゃんは様々な人形を作って劇場を盛り上げている猫達です。

 作った人形はみんな自分の心を持っており、自分の思いで動いているのです。

 そして、人形達にはそれぞれの悩みがございます。

 その悩みを解決させてみんなに元気で劇場に出て貰おうという事です。

 

 そして、どんどん人形達の悩みを解決していきます。

 ほつれが出ている人形、眠れないので即席の枕を作ってぐっすり眠れるようにしたり、物を入れる道具が欲しいと言われ、かばんを持たせたりと様々なお悩みが出てきます。

 

 そこである人形のお悩みが来ました。

 その兎の人形はお悩みを言いました。

「僕、お友達が欲しいの」

 そのお悩みに二人はキョトンとしている。

「もしかしてみんなと仲が悪いの?」

 赤猫ちゃんがそう聞くと、兎はぶんぶんと首を横に振った。

「そんな事ない! みんなと仲良くしてる!」

「ん? それなら問題ないのでは」

 青猫君が聞くと、兎がもじもじし始めて、

「その……一緒の兎のお友達が欲しいの」

 赤猫ちゃんがそれを聞いて凄い笑顔になります。

「あれかな? なんとなく分かっちゃった」

 青猫君は何がなんだか分かってないご様子です。

「大丈夫! 楽しみに待っててね」



そのお悩みから数日後、兎の前に青猫君と赤猫ちゃんが現れました。

「兎ちゃん。 この前のお悩み解決しにきたよ」

 赤猫ちゃんが言うと青猫君が手招きをして誰かを呼んでいます。

 すると、ひょっこりと兎姿の女の子がやってきました。

「今日からここで頑張ります! よろしくね!」

 笑顔を見せて兎に挨拶します。

 兎は喜んで挨拶をして兎ちゃんを案内していってます。

「喜んで貰えて良かったね」

 青猫君が言うと赤猫ちゃんは笑顔で返す。

 何も言わずに笑顔で返す。

「えと? 何か気に障った?」

 青猫君が言うと赤猫ちゃんはそんなことないよと返してくれます。

 青猫君はまだ気づいていない様子です。

 赤猫ちゃんは気付いていました。

 兎は一緒の仲間が欲しいというのを。

 きっかけは青猫君と赤猫ちゃんを見ててという事を。








 


 


 

 

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